ランタナの育て方|植物図鑑
- 植物名
- ランタナ
- 学名
Lantana
- 英名
- Lantana
- 和名
- 七変化
- 科名
- クマツヅラ科
- 属名
- シチヘンゲ属
- 原産地
- 熱帯・亜熱帯アメリカ
ランタナの特徴
ランタナはクマツヅラ科の常緑低木。本来は常緑ですが冬の寒さや霜に弱く枯れてしまう事があるので一年草扱いされる場合もあります。暖かい地域では冬越しも可能で低木になっていきます。茎葉には細かいトゲがあり触るとチクチクします。葉っぱも触り心地は表面がざらついています。熱帯地方原産の花で、日本では小笠原諸島など暖かい地方に分布をしてます。鉢花や挿し木の苗が多く流通し、園芸用に楽しまれています。ランタナは、次々とわき芽を増やし、横に広がって成長していきます。花は1mm四方の小さな花が一か所にいくつもひしめき合って徐々に花が咲ます。咲き進むたびに花色が一色だけではなく、グラデーションのような花色が楽しめます。ランタナは常緑低木なため、背丈もそんなに高くなく20cm程。高くても100cmに満たないです。また横幅も30cm前後なのでコンパクトに咲く花としても知られています。
ランタナの詳細情報
園芸分類 | 草花 |
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草丈・樹高 | 30~100cm |
耐寒性 | やや弱い |
耐暑性 | 強い |
花色 | 白、赤、ピンク、オレンジ、黄、複色 |
開花時期 | 5~10月に七変化という和名に相応しい、一株で色々な花色が咲きます。 |
世界の侵略的外来種
絶滅危惧種として保存される植物は数多くありますが、その正反対があるのもご存知でしょうか。それは国際自然保護連合が定める「世界の侵略的外来種」で、ランタナも含まれています。ランタナはとても自制力が高く、種は一株に約12000個も付けます。その種には「アレロパシー物質」という他の植物の成長を抑える成分が含まれており、ランタナだけしか育たない環境を作ってしまうのです。日本でも「要注意外来種生物リスト」に含まれているほどです。他の植物を守るためにも、ランタナを栽培する時には種の放出まで管理しましょう。
ランタナの別名
ランタナの花は小さな花が集合し徐々に花を咲かせるという特殊な咲き方をします。姿かたちはアジサイに似ており咲く時期も同じな事から稀にアジサイと間違われることもありますが全く別の種類です。なにより花の色が決定的に違いますしね。ランタナの別名をご存知ですか?ランタナは蕾から花が咲き日が経つにつれて徐々に変化していく…その姿から「七変化」と呼ばれているのです。その様変わりは正に手品の様。ふと目を離した隙に色合いが全く変わっているのです。ころころ変わる花色に心奪われるのもよいのではないでしょうか。
ランタナの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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種まき | ||||||||||||
植え付け | ||||||||||||
植え替え | ||||||||||||
増やし方 | ||||||||||||
肥料 | ||||||||||||
開花 |
ランタナの栽培環境
日当たり・置き場所
ランタナは日なた~半日陰で生育可能ですが、よく日光に当てた方が花付きが良くなり、間延びもせず株も引き締まり強健に育ちます。
温度
ランタナは原産が熱帯の植物のため、寒さは苦手です。ただ暖地だと露地で越冬する場合もあります。
用土
どのような土でも生育してくれるのがランタナの特徴です。水はけのよい土なら尚更よいでしょう。鉢植えの際は市販の培養土で十分です。
ランタナの育て方のポイント
水やり
地植えしたランタナに地植えの場合は根付いてしまえば取り立てて水をやらなくても育ちます。日常的に降る雨で賄うことができます。
土の表面が乾いたらたっぷりの水やりが基本です。特に夏場に水切れしやすく葉がしおれたようになります。早いうちならすぐに元通りになるので気づいたらすぐに水をあげてください。冬場は乾かし気味の管理で構いません。
肥料
置き肥はリン酸分が多めのものを設置します。追肥は開花時に少量与えるだけでよいでしょう。液体肥料を月に2回ほど補給してください。
病害虫
びっくりするほど害虫、病気がつきにくく、ほとんど症状は現れません。まれに、カイガラムシが付着することが有りますが、発見次第こそぎ落とせば十分です。
ランタナの詳しい育て方
選び方
ランタナは葉の付いた苗が販売されていますが、花の付いた苗も販売されています。これは次々に花を咲かせる性質の為です。そのまま植えつければすぐに花を楽しむことができます。花が落ちてしまってもまたすぐに咲くので問題はありません。
種まき
ランタナのタネは小さく、直径1cmもありません。レーズンを小さくしたような形です。用意した鉢に3,4粒を蒔き、土を薄く掛けて水をたっぷり与えます。あとは発芽を待つのみです。芽は小さいので雨風に萎えてしまう事の無いように管理してください。
花が咲き終わった後に種を採取することができます。黒色の小さな丸い種を沢山つけます。
植え付け
ランタナは日なた~半日陰で生育可能です。必要な温度があれば、いつでも植え付けは可能です。
剪定・切り戻し
ランタナは枝が茂りすぎて樹形が乱れた場合や、冬に落葉して茂った枝を整理したい時、花が終わりに近づいた時などに思い切って切り戻しをします。特に花後は種をつけようとしてエネルギーを消耗してしまうので種が必要なければ切り戻すことによってその後の株にエネルギーがまわるようになります。
ランタナは芽を出す力が強いタフな植物なので、生育期間中ならいつでも切り戻しすることができます。脇芽も出やすくなるので大きくなりすぎないようコンパクトに楽しむには株元から短く切り戻すとよいでしょう。
植え替え・鉢替え
生育旺盛なランタナは、根も旺盛に伸ばします。鉢が根でいっぱいになってしまう前に一回り大きな鉢に植え替えましょう。
花
ランタナは5~10月までと長い期間花が開花します。咲き終わった花ガラは、まめに取り去り、種がつかないようにしましょう。
収穫
ランタナは生長力が強いので、花が咲き終わった後すぐに種を付けます。まだ幾分か成長させた対場合は花を摘み取って種を付けない様にしますが、種を付けたい場合は花をそのままにし、枯れてきた頃に種を収穫します。
夏越し
ランタナは5月~10月と長期間花を咲かせます。暑さにとても強い花なので、特に夏越しのために何かする必要はありません。逆に大きくなりすぎるので、定期的に思い切った剪定が必要です。
冬越し
ランタナは本来は常緑ですが冬の寒さや霜に弱く枯れてしまう事があるので一年草扱いされる場合もあります。暖かい地域では冬越しも可能で低木になっていきます。越冬させる場合は、秋の終わりに切り戻ししておくとよいでしょう。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
ランタナは挿し木で増やすことができます。適期は真夏を除く5~9月頃です。切り戻しした枝を使うのもよいでしょう。新芽部分の枝15㎝位を川砂や挿し木用の培養土に挿して乾かさないように管理すると1ヵ月位で発根します。新しい鉢か地面に植え替えましょう。
花が咲き終わった後に種を採取することができます。黒色の小さな丸い種を沢山つけます。写真は今はまだ緑の種ですがこれが黒くなってきます。