フェンネルの育て方・栽培|植物図鑑

植物名
フェンネル
学名

Foeniculum vulgare

英名
Fennel
科名
セリ科
属名
ウイキョウ属
原産地
地中海沿岸

フェンネルの特徴

フェンネルは、草丈が1m以上になる大型の多年草で別名をウイキョウといいます。葉、花、茎、種をハーブとして古くから世界各地で栽培・利用されてきました。

日本には平安時代に中国から伝わったといわれています。葉は糸状でアスパラガスの葉のように細かく分かれ、折ると香りが立ち、魚料理などに利用されます。茎は直立して分枝し、頂部にはせり科独特の傘を開いたような小さな黄色い花を初夏に多数咲かせます。

長さ8mmほどの長い楕円形の果実を完熟手前で収穫したものは料理だけでなく消化促進のための生薬にも使われます。フェンネルシード(種)は実際は果実で、種はさらに中に入っています。

フェンネルの詳細情報

園芸分類 ハーブ
草丈・樹高 1m~2m程度
耐寒性 強い
耐暑性 強い
花色 黄色
開花時期 5月~7月頃

ディルとフェンネルの違い

見た目がとても似たハーブ、ディルとフェンネル。見た目の違いは、葉はディルの方が葉の密集度が高いです。植物的には同じセリ科ですが、ディルはイノンド属、フェンネルはウイキョウ属です。

また、ディルは一年草、フェンネルは多年草です。ディルとフェンネルを近くで育てると交雑しやすいので近くで育てない方が無難です。

フェンネルの育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
種まき
植え付け
肥料
開花
収穫

フェンネルの栽培環境

日当たり・置き場所

フェンネルは、日当たりと水はけの良い場所を好みます。

用土

水はけと保水性の良い用土を好みます。市販のハーブ用の土を利用してもよいでしょう。

フェンネルの育て方のポイント

水やり

やや乾燥気味を好むので過湿に注意しましょう。地植えのフェンネルは、根付いてからの水やりの必要はありません。

鉢植えのフェンネルは、土の表面が白っぽく乾いてたら鉢底から水が流れるくらいたっぷりと水やりをします。冬場は生長が止まりますが、鉢植えのフェンネルは水やりを忘れないようにしましょう。

肥料

植え付け1ヶ月ほど前に有機質肥料を施してから植え付けます。地植えのフェンネルは、肥料を与えなくても丈夫に育ちます。

鉢植えのフェンネルは、春と秋に緩効性肥料を施しましょう。

病害虫

キアゲハの幼虫など青虫類やカメムシがつきます。食用にするため薬剤を使用しない場合には幼虫を見つけ次第、捕殺します。発生時期にはこまめに観察して防除します。

フェンネルの詳しい育て方

選び方

フェンネルは移植を嫌うので、土に種を直播きするのが理想的です。ポット苗はできるだけ根が伸びきっていない幼苗を選びましょう。

種まき

フェンネルは、直根性のためセルトレイなど小さなものではなく、9cmほどのポリポットに播きます。

1ポットにつき4~5粒の種をまき乾燥しないように濡らした新聞などをかぶせておくとよいでしょう。本葉が3枚くらいになると間引きをしましょう。こぼれ種でも発芽するほど丈夫です。

植え付け

日当たりと水はけの良い場所に元肥を入れて株間50cmで植え付けます。直根性で根が傷みやすいので、ポットの苗は根鉢を崩さないように注意しましょう。

また周囲にパクチーなど同じセリ科のハーブ類がない場所を選びましょう。

植え替え・鉢替え

フェンネルは移植を嫌うので、できるだけ植え替えをしないようにしましょう。

茎の頂部にはセリ科独特の傘を開いたような小さな黄色い花を初夏に多数咲かせます。

収穫

花後、実が色づいたころに株元部分から茎を切り取り風通しの良い所でつるして乾燥させます。

種がぱらぱらと落ちるので受けるために下に紙や布を敷いておいてもよいですし、紙袋などで花部分を覆ってから乾燥させるのもよいでしょう。

夏越し

特別な夏越しの必要はありません

冬越し

特別な冬越しの必要はありません。

冬は生長が止まりますが、春になると株元から新芽が出てきます。

冬は生長が止まりますが、春になると株元から新芽が出てきます。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

種で増やします。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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