春に咲く白い花15選/人気のスズランなど15種類の育て方と花言葉
戸松敦子
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春はガーデニングを始めるのに最適な季節。白い花は、どんな場所やどんな色の花とも合うので人気があります。白は純粋・無垢、何色にも染まっていない、また何色にも染まることができる希望がある色で、周りを引き立てる脇役にもなれ、時には主役にもなれる色です。花嫁さんの色でもありますね。人気のスズランなどの春に咲く15種類の白い花の育て方を「花言葉」とともにご紹介します。
目次
- イベリス・センペルビレンス
- オステオスペルマム
- ケマンソウ(タイツリソウ)
- シレネユニフローラ
- スズラン
- スノードロップ
- スノーフレーク
- ゼラニウム
- デイジー(デージー)
- ノースポール
- ヒメウツギ
- フランネルフラワー
- マーガレット
- ムスカリ
- ラナンキュラス
- 春に咲く白い花を育てよう
1.イベリス・センペルビレンス
イベリス・センペルビレンスはアブラナ科の耐寒性多年草です。開花期は4~5月で、日向と水はけの良い用土を好みます。暑さや乾燥に強く、丈夫で育てやすいですが、直根性で移植は嫌いです。
お砂糖のお菓子のようなかわいい花が株をおおうように咲きます。清楚で気品あふれる姿に魅了されます。
イベリス全般の花言葉として、「心をひきつける」「初恋の思い出」があります。
2.オステオスペルマム
オステオスペルマムはキク科の半耐寒性多年草です。開花期は4~6月で、強光や乾燥に強く、日なたと水はけの良い用土を好みます。
東京以西の暖かい地域では越冬し、大株になります。
オステオスペルマム全般の花言葉として、「元気」「無邪気」があります。
オステオスペルマム
- オステオスペルマムは、南アフリカ原産のキク科の多年草です。見た目はディモルホセカと似ていますが、分類的にはディモルフォセカは一年草、オステオスペルマムは多年草として分類されています。ただし、両者を交配して作られた種も最近はあります。 オステオスペルマムは、花びらがきらきらとして艶があり、太陽とともに開き、夜間や曇天、雨の日は花びらが閉じます。最近は、開閉しない品種も出てきています。オステオスペルマムはとても豊富なカラーバリエーションで、花の咲き方も八重咲や花びらがスプーン状の品種もあります。多花性で斑入り品種もあり、葉っぱと花を両方楽しめる品種もあります。寄せ植えなどにも大活躍する育てやすい草花です。
3.ケマンソウ(タイツリソウ)
ケマンソウ(タイツリソウ)はケシ科の耐寒性多年草です。開花期は4~5月で、日向から半日蔭の水はけの良い用土を好みます。
夏は休眠するので直射日光のあたらない日陰や半日陰に置いてあげてください。
ユーモラスな形からタイツリソウ(鯛釣り草)と言われますが、ハート型にも見えませんか?
ケマンソウ全般の花言葉として、「あなたに従う」「恋心」があります。
4.シレネユニフローラ
シレネユニフローラはナデシコ科の耐寒性多年草です。開花期は4~6月で、日向から半日蔭、水はけの良い用土を好みます。
寒さや乾燥に強く、夏の暑さや過湿に弱いです。やわらかい茎を伸ばした先に風船状に咲く花がとてもかわいらしいです。
シレネ全般の花言葉として、「青春の愛」「青春の息吹」があります。
5.スズラン
スズランはユリ科の耐寒性多年草です。開花期は4~5月で、日向から半日蔭、保水性のある用土を好みます。
5月1日は「すずらんの日」。フランスでは5月1日に愛する人やお世話になっている人にスズランを贈る習慣があり、もらった人には幸運が訪れると言われています。心温まる素敵な習慣ですね。
スズラン全般の花言葉として、「再び幸せが訪れる」「純粋」があります。
スズラン(鈴蘭・すずらん)
- スズラン(鈴蘭・すずらん)は春に開花する多年草です。漢字で書くと「鈴蘭」ですが蘭の属性ではありません。自生するものでは、中部地方より北側の涼しい高原などに生えています。葉は緑色で幅5cm前後のものが2,3枚生えてきます。葉の間から真直ぐに花茎が伸びてきます。葉の長さは10cmほどですが、花茎はそれよりも長く生長します。そして、花茎から10個ほどの花を咲かせます。スズラン(鈴蘭・すずらん)というその名前の通り鈴のようなフォルムの花を下向きに咲かせます。スズラン(鈴蘭・すずらん)の花は真っ白で直径は1cmに見たない程小ぶりです。可憐で素朴なその姿が多くの人に愛されています。
6.スノードロップ
スノードロップはヒガンバナ科の耐寒性球根です。可憐な草姿にかわいい下向きの花を一輪咲かせます。開花期は1~3月で、水はけのよい用土で落葉樹の下など夏に日陰になる場所を好みます。球根は9~10月に植え、3年ほどは植えっぱなしで育ちます。その後は分球で増やすことができます。
スノードロップ全般の花言葉として、「希望」「慰め」があります。
スノードロップ
- スノードロップは「マツユキソウ(待雪草)」とその仲間を総称して「スノードロップ」と呼びます。秋頃から地中で根を伸ばし、まだ寒い時期に芽を出し、花が少ない早春に花をつけることから、人々に春の始まりを告げる存在として親しまれてきました。雪の残る中でも花茎をすっと伸ばし、一輪ずつ花を咲かせます。下向きの白い花は、まさに雪がしずくとなったようです。つややかな光沢のある葉もまた美しいものです。 日本では「ジャイアント・スノードロップ」や「フロレ・プレノ」など数種が中心ですが、イギリスでは品種改良がとても盛んで数百種に達するともいわれています。 スノードロップは、一度植え付けてしまえば、特別な手入れをする必要がないので、育てやすい草花です。
7.スノーフレーク
スノーフレークはヒガンバナ科の耐寒性球根です。開花期は4~5月で、日向から半日蔭、水はけの良い用土を好みます。
球根植え付けは9~10月。葉は黄変後に切ります。数年は植えたままで大丈夫です。
釣鐘上の花がスズラン、幅がある細い葉っぱがスイセンに似ているところから、「スズランスイセン」とも呼ばれます。うつむいて咲く姿の健気さが魅力的です。
スノーフレーク全般の花言葉として、「純潔」「汚れなき心」があります。
スノーフレーク
- スノーフレークは、学名の「Leucojum」はギリシア語で「白いスミレ」を意味しスミレのような芳香を放つ事に因みます。スノーフレークは、3月~5月頃、春本番ともいえる時期に花を咲かせます。スノーフレークの花は鈴蘭に似た丸い形、花びらの先はフリルのようなかわいらしさ。釣鐘状の花がスズラン、細長い葉がスイセンのようなので鈴蘭水仙とも言われています。白い花びらの縁に緑の水玉のような斑点が入り愛らしい春を告げる球根の花です。スノーフレークは可憐な花姿ですが、性質はとても強く、数年間は植えっぱなしでも問題なく開花します。スノーフレークは、ぱらぱらと植えるより、群植して植えると年々見事な風景となります。
8.ゼラニウム
ゼラニウムはフウロソウ科の半耐寒性多年草です。開花期は周年で、日なたと水はけの良い用土を好みます。東京以西では霜や雨にあたらなければ周年開花します。加湿に弱いので乾燥気味に管理しましょう。
ゼラニウム全般の花言葉として、「育ちの良さ」「尊敬」があります。
ゼラニウム
- ゼラニウムはフウロソウ科ペラルゴニウム(テンジクアオイ)属の半耐寒性多年草です。品種により日本では越冬できないものもありますが、緑の葉を残し越冬する品種も多くあります。少し厚みのある葉と瑞々しい太さのある茎を持ち、乾燥に強いのが特徴です。 ゼラニウムの花は春から初夏にかけて開花する一季咲きの種類と、環境さえ合えばほぼ一年中開花する四季咲きの種類があります。ゼラニウムには数百種の品種が存在すると言われていて、その花は色も咲き方も多様です。大きな花びらを平たく開かせる咲き方のものや、スミレを思わせるような華奢な花びらを立てるように咲かせるものなどがあります。花色も赤やピンク、白などのほかに複色の複雑な表情を見せるものなど、バリエーションが豊富です。総じて一つの花茎に対して複数の花を毬のように咲かせます。 ヨーロッパの街並みの風景写真で、窓辺に赤やピンクの花の鉢植えが飾られている様子があります。この花の多くはゼラニウムです。ヨーロッパでは、ゼラニウムの中でも香りが強い品種には虫除け効果があると言い、窓辺に飾る習慣がありました。日本でもハーブゼラニウムと呼ばれ、香りを楽しむタイプのゼラニウムは人気があります。
9.デイジー(デージー)
デイジーはキク科の耐寒性一年草です。日なたと水はけのよい用土を好みます。開花期は11~5月で、東京以西の暖かい地域では冬から春の長期間開花します。
デイジー全般の花言葉として、「平和」「希望」があります。白いデイジーの花言葉は「無邪気」です。
デイジー(デージー)
- ヨーロッパおよび地中海沿岸が原産の多年草で、和名はヒナギクといいます。属名のBellisは美しいという意味で、白から淡紅色の直径5cmほどの可憐な花をつけます。現在では園芸品種が多く育成されており、日本の夏の暑さに弱いため秋まき一年草として栽培されています。花は八重咲きで花径2cm~8cmほどのものがあります。また花色は白、桃色、紅色、絞りの入ったものがあり高さ10cm~20cm程度とコンパクトで春花壇の縁取りや鉢栽培でたのしまれています。光を受けたときに花を開き黄色い花芯が見える性質から、又は太陽のような花形からデイズ・アイ(太陽の眼)からデイジーという英名がつきました。
10.ノースポール
ノースポールはキク科の耐寒性一年草です。開花期は11~5月で、日なたならどんな用土でもよく育ちます。東京以西では秋に苗を植え付けると初夏まで咲き続けます。
ノースポール全般の花言葉として、「誠実」「高潔」があります。
11.ヒメウツギ
ヒメウツギはユキノシタ科の耐寒性落葉低木です。開花期は4~5月で、日向と水はけの良い肥沃な用土を好みます。
純白の小さな花を鈴なりに咲かせる姿がとても爽やかで美しいです。これから咲くつぼみの小さなふくらみもたまらなくかわいいですね。
ウツギ全般の花言葉として、「秘密」があります。
12.フランネルフラワー
フランネルフラワーはセリ科の非耐寒性多年草です。日あたりと水はけのよい用土を好みます。開花期は4月~6月、9月~12月です。ふわふわした手ざわりのかわいい花を咲かせます。蒸れに弱く、長雨にあたると状態が悪くなってしまうので、できればベランダや軒下など雨のあたらない場所で育てることをおすすめします。また、寒さに弱いので冬は室内に取り込みましょう。
フランネルフラワー全般の花言葉として、「高潔」「誠実」があります。
13.マーガレット
マーガレットは、キク科の半耐寒性多年草です。日なたと水はけのよい用土を好みます。開花期は4~6月です。咲き方は一重、八重、ポンポン咲きなど品種によって様々あります。花がら摘みと月1回の追肥で長く開花します。花後に草丈を半分に切りましょう。冬に霜にあたらなければ越冬して大株になります。
マーガレット全般の花言葉として、「恋占い」「真実の愛」があります。
14.ムスカリ
ムスカリはユリ科の耐寒性球根です。日なたから半日陰、水はけのよい用土を好みます。丸い壺形の小花がブドウの房のように密集して咲きます。開花期は3~4月で、球根の植え付けは10~11月です。花後に追肥しましょう。強健なので数年植えっぱなしで大丈夫です。
ムスカリ全般の花言葉として、「通じ合う心」「明るい未来」があります。
15.ラナンキュラス
ラナンキュラスはキンポウゲ科の半耐寒性球根です。花期は4~5月で、日向と水はけの良い用土を好みます。
幾重にも重なった繊細な花びらがキュートで魅力的です。
ラナンキュラス全般の花言葉として、「とても魅力的」「晴れやかな魅力」があります。白色のラナンキュラスの花言葉は、「純潔」です。
ラナンキュラス
- ラナンキュラスは早春から春にかけて開花の多年草の球根植物です。秋に植えて開花時期は3月~4月、夏の高温期は休眠します。 ラナンキュラスの学名の由来は、葉っぱが「カエルの足」に似ていること、またラナンキュラス属の多くが湿地帯を好むことから、ラテン語の「rana (カエル)」 が語源となっていると言われています。ただし園芸用として流通しているラナンキュラス(Ranunculus asiaticus)は加湿を苦手とします。バターカップ(Buttercup)という英名は、原種のラナンキュラスが花びらが5枚の黄色い花を咲かせることに由来します。 最近のラナンキュラスは品種改良が進み、咲き方、色数がとても豊富。薄紙のように繊細な花びらが幾重にも重なった花が、光と温度に反応して開く姿がとても魅力的です。毎年新品種が作り出されるほど人気のある花です。
春に咲く白い花を育てよう
白い花を見ると、清楚なイメージで心がきれいになる気がします。花言葉にも「純潔」が多いですね。ぜひこの機会に、爽やかな白い花を育てたり贈ったりしてみてください。
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