さくらんぼの育て方・栽培|植物図鑑

植物名
さくらんぼ
学名

Prunus Cerasus

英名
Cherry
和名
桜桃
科名
バラ科
属名
サクラ属
原産地
イラン北部からヨーロッパ西部にかけて/アジア西部のトルコ辺り

さくらんぼの特徴

春に桜そっくりな白い清楚で可憐な花を咲かせ、初夏には輝くルビーのように愛くるしく美しい実を成らせて私たちの目を楽しませてくれるさくらんぼ。その果実は噛めば口の中ではじけるような食感とともに甘酸っぱい味覚が軽やかで可愛い香りともに広がります。

一般には木は桜桃、果実はさくらんぼと呼びわけられています。ソメイヨシノなどの花を鑑賞する桜との違いは、桜は白や桃色の花ですが、さくらんぼの花は真っ白で花粉の量が多く花の下にくびれがあり、かたまって咲くのが特徴です。また、ほとんどの木は相性の良い他の品種の花粉を受粉しないと結実しません。さくらんぼの名前は「桜の坊(桜の実)」が由来とされています。

さくらんぼの詳細情報

園芸分類 果樹
耐寒性 強い
耐暑性 やや強い
花色
開花時期 4月

さくらんぼの相性

さくらんぼを結実させるには品種の違う木をもう一本植えなければいけませんが、品種が違えばどんな木でも良いかという訳ではなく、相性の良い品種のマッチングが大切です。また木を2本も植えるとなると狭い庭で栽培するのは難しいのであきらめている方が多いのではないでしょうか?最近では、1本で結実する品種や一本の台木に相性の良い2品種を接ぎ木した木が流通しているので探してみるのをおすすめします。

さくらんぼの育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
植え付け
植え替え
剪定
開花
収穫
肥料

さくらんぼの栽培環境

用土

根張りする果樹なので庭植えが基本です。鉢植えの場合、土はあまり選びませんが、水はけと水もちの良さは大切です。市販の用土を用いる場合の配合は赤玉土小粒と腐葉土の配合土を用います。

さくらんぼの育て方のポイント

水やり

庭植えと鉢植えで少し変わります。庭植えの場合、夏の日照り続き以外は水やりの必要はありません。鉢植えの場合、鉢土の表面が乾いたら鉢底の穴から流れだすまでたっぷりあたえてください。また、冬は控えめに少し乾き気味に管理します。

肥料

庭植えは2月と10月に、鉢植えは2月、5月、10月に施肥しますが、2月は有機肥料、5月と10月は化成肥料がおすすめです。

病害虫

主な病気は、葉に感染するせん孔細菌病、葉や果実に感染する灰星病および褐班病、根に感染する根頭癌腫病、枝梢を枯らす胴枯れ性の病気があります。主な害虫は、幹に入り込み木質部を食害するコスカシバ、果実に食い入るシンクイムシ、新梢や枝で吸汁するアブラムシ類、カイガラムシ類です。中でもコスシカバは農薬などが効きにくいため厄介です。

さくらんぼの詳しい育て方

選び方

実生苗は実がなるまでに時間がかかることや、どのような実がなるかもわからないので、接ぎ木苗がおすすめです。接ぎ木目部分が目立たず、幹が太いもの。木の皮がきれいでつやがあり、かたく大きな芽がたくさんついているもの。こぶになっていないものや根がしっかりしたもの。などを選んでください。

種まき

さくらんぼの種は発芽率が悪いことや、ほとんどのさくらんぼが接ぎ木で増やしたものなので、どんな品種との交配かを特定できないため種から育てるのはおすすめ出来ません。

植え付け

12月〜3月が適期です。日光を好むので、庭植えの場合の植え付け場所、鉢植えの置き場所のいずれも日当りの良い場所を選んでください。また、風通しも必要なので、庭植え、鉢植えともに風通しの良いところを選ぶようにしてください。鉢植えの場合大きめの鉢を選んでください。
植え付けのときは、庭植え、鉢植えにかかわらず有機質の元肥を施肥します。肥料分が多すぎると木はよく成長しますが、実がなりにくくなるので注意してください。チッ素分を少なめにするのがポイントです。さくらんぼは日当りと風通しと水はけの良いところを好みますので、植え付け場所や鉢を設置する場所に考慮しましょう。

剪定・切り戻し

剪定は冬と夏の年に2回行います。冬の剪定の適期は12月から2月で、細めの枝を20〜30㎝に切り詰めます。夏の剪定の適期は7月下旬から8月で、太い枝や長く伸びそうな新梢を摘心したり切り詰めます。

収穫

寒さを好み、寒気に当たらないと花が咲かないので、雪の降らない地域での栽培は向いていません。基本的に同じ品種の花粉や相性の悪い品種の花粉を受粉しても受精しないので、相性の良い品種の木をペアで植えることが重要です。収穫は開花後40日〜50日で熟しますが、日当りの良いところから熟すので、充分に色づいた実から順に収穫します。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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