ブロッキニア・レドゥクタの育て方|植物図鑑

植物名
ブロッキニア・レドゥクタ
学名

Brocchinia reducta

英名
Brocchinia reducta
科名
ブロメリア科
属名
ブロッキニア属
原産地
ギアナ高地

ブロッキニア・レドゥクタの特徴

食虫植物に分類されるブロメリア科の植物で、筒状の草姿となり葉の付け根から消化酵素を分泌します。

ギアナ高地に生えており、現地では紫外線が強いため黄色く染まりますが、日本の栽培環境下では難しいです。乾燥に弱く、育てる場合は水苔植えにして受け皿をつけると高湿度を保てます。

鹿沼土や軽石などで植え込み、腰水で管理するのもオススメです。

ブロッキニアはティランジアと同じブロメリア科ですが、根からもしっかりと養分や水分を吸収します。

ブロッキニア・レドゥクタの詳細情報

園芸分類 食虫植物
耐寒性 普通
耐暑性 普通
花色
開花時期 不定期

ブロッキニア・レドゥクタの栽培環境

日当たり・置き場所

ブロッキニア・レドゥクタは直射日光を好むので午前中のみ直射日光が当たる場所に置いて下さい。

涼しい場所ならば1日中日光が当たる場所でも構いません。日光が足りないと徒長してしまい、だらしない草姿となってしまいます。

また、葉の厚みが薄くなってしまうので注意が必要です。

温度

ブロッキニア・レドゥクタの適温は20℃~30℃です。最低気温10℃、最高気温40℃までは耐えますが、それを越えてしまうと弱ってしまい、最悪の場合枯れてしまいます。

最低気温10℃以下になる場合は屋内に取り込むか、温室の中にブロッキニア・レドゥクタを移動し、ファンヒーターなどを使って保温してください。

最高気温40℃を越える場合は扇風機やサーキュレーターを使って風を当てるか、半日陰に移動してください。

長い時間日陰に置いておくと、日光不足で徒長する危険性があるので、午前中など40℃を越えない時間帯は日当たりのいい場所に置いてください。

用土

ブロッキニア・レドゥクタは乾燥に弱いのでプラスチックの鉢に水苔で植え込み、受け皿を使って高湿度を確保するのがおすすめです。

また、鹿沼土や軽石などで植え込み腰水で管理する方法もおすすめです。

通気性が悪いと水苔が腐ることがあるので、かならず通気性は確保してください。

ブロッキニア・レドゥクタの育て方のポイント

水やり

【屋外】

最低気温10℃以上の季節は毎日、夕方~夜の涼しい時間帯に水やりを行ってください。ブロッキニア・レドゥクタを始めとしたタンクタイプのブロメリアは、葉と葉の間に水を溜めるので、水やりの時にはたっぷりと水をかけてください。

午前中に雨が降った日は水やりをしなくて大丈夫です。

最低気温10℃以下の季節は週に一度のペースで午前中に水やりを行ってください。夕方~夜の気温が下がる時間帯に水やりをしてしまうと、凍ってしまい最悪の場合枯れてしまいます。

葉と葉の間に水が溜まっていると枯れてしまうので水やり後は水を捨てるか、霧吹きで葉水を行い、土の部分にジョウロなどでたっぷりと水を与えてください。

【屋内】

最低気温10℃以上の季節は屋外で管理してください。基本的に直射日光の当たる環境に生えているので、暖かい時期に屋内で管理してしまうと徒長をしてしまいます。

最低気温10℃以下の季節は耐寒性を上げるためと、徒長を防ぐために、週に一度のペースで午前中に水やりを行ってください。

葉と葉の間に水が溜まっていると枯れてしまうので水やり後は水を捨てるか、霧吹きで葉水を行い、土の部分にジョウロなどでたっぷりと水を与えてください。

夕方~夜の気温が下がる時間帯に水やりをしてしまうと、凍ってしまい最悪の場合枯れてしまいます。

冬に乾燥してきて部屋の湿度が極端に下がってきたら加湿器を使って過湿するか、霧吹きを使ってブロッキニア・レドゥクタを置いてある場所付近の湿度を上げて下さい。

肥料

肥料はなくても育ちますが、施肥をした方が生長が早く、花のボリュームも多くなります。

ブロッキニア・レドゥクタを始めとしたタンクブロメリアは葉と葉の間に溜めた水だけでなく、根からも養分を吸収します。

土の上に緩効性の固形肥料を春~秋の成長期に置いておくと効果があります。また、希釈した液体肥料を水やりの2~3回に1回のペースで土にかけるのも効果があります。

肥料は正しい希釈倍率で使わないと、肥料焼けという葉焼けに似た状態になってしまいます。ブロッキニア・レドゥクタの希釈倍率は約1000倍です。

【施肥するときの注意点】
冬に乾燥させた後の春にいきなり施肥をしてしまうと株に負荷がかかってしまいます。屋外の環境になるまでは施肥は控えてください。

葉と葉の間に液体肥料を入れてしまうと藻が発生することがあるので、肥料は必ず土にかけてください。

冬場は生長が緩慢になるので施肥の必要はありません。

病害虫

【ハダニ】

黄緑や赤い体色をした0.5mmほどの小さな害虫です。葉の裏側に潜み吸汁します。ハダニに吸汁された箇所は白い斑点状になるのですぐ分かります。そのまま放置しておくと最悪の場合枯れてしまいます。

【アブラムシ】

アブラムシは2~4mmほどの小さな害虫です。幼虫、成虫ともに葉や蕾を吸汁します。群生していることが多く、早めに対処しないと手遅れになる場合があります。

アブラムシはスス病などのウイルス病の媒介者で、吸汁されてしまうとそこからウイルスがブロッキニア・レドゥクタの中に侵入し、病気を発症させます。また、発症しなくても吸汁されたことで体力がなくなり、そのまま枯れてしまう場合があります。

【カイガラムシ】

3mmほどの小さな虫で、白い綿毛のようなものを背負っています。吸汁して生長していくと、身体からワックスなどを分泌し、身体を守ろうとします。カイガラムシに吸汁されると株が弱ってしまい、そのまま枯れてしまうことがあります。

【ナメクジ】

葉や花芽など、食べれる場所ならどこでも食害する性質の悪い害虫です。大食漢でもあるので、梅雨時などナメクジが発生しやすい時期は夜に見回りをしてください。少し食害された程度なら生長に問題はありませんが、葉の大半を食害されたり、ブロッキニア・レドゥクタの根元付近の基部を食害された場合は枯れてしまう可能性があります。

【ダンゴムシ】

柔らかい花芽や発芽したての株、根を食害します。ナメクジより食害される可能性は低いですが、地面の近くにブロッキニア・レドゥクタを置いている場合は注意が必要です。

【ヤスデ】

柔らかい花芽などを食害します。ナメクジより食害される可能性は低いですが、地面の近くにブロッキニア・レドゥクタを置いている場合は注意が必要です。

【バッタ】

イナゴなどのバッタは葉の硬さに関係なく食害します。また、食害する量も多いので気付かないでいると手遅れになっていることがあります。

ブロッキニア・レドゥクタの詳しい育て方

選び方

買う時に注意したほうがいいポイントは全部で5つあります。

・葉先が枯れていない

・葉に弾力がある

・株に重量感がある

・害虫がついていない

・病気になっていない

特に注意してほしいのが病気と害虫の有無です。病気や害虫が付いている株を家に持ち帰ってしまうと、その株が原因で他の株にも病害虫が広がってしまう可能性があります。

病害虫さえ付いて無ければ、他のポイントは妥協しても大丈夫です。

植え付け

お好みの用土に着生させてください。

剪定・切り戻し

古くなり、枯れてしまった葉を取り除いてください。

植え替え・鉢替え

1年に1度植え替えをすると元気になります。植え替え時に鉢増しは必要なく、根がギチギチに張っていてキツそうであれば根の量を半分に減らして同じ大きさの鉢に植え替えてください。

特定の開花時期はありません。株がある程度大きくなったら開花します。

収穫

特に収穫するものはありません。

夏越し

気温が40℃以上になった場合は日陰に移動してください。午前中直射日光が当たる場所に置いて下さい。水やりは毎日、夕方~夜に行ってください。午前中に行うと暑くなり煮えてしまいます。

活力剤を1000倍に希釈して水やりの2~3回に一度のペースで行うと夏バテを防止できます。

冬越し

室内に入れて10℃以下にならないようにしてください。水やりは週1度午前中に風通しの良い場所でたっぷり与えてください。葉と葉の間に水が溜まったままにならないように注意してください。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

株分けと実生で増やすことができます。

病害虫の駆除

ハダニアブラムシナメクジカイガラムシダンゴムシはLOVEGREEN内の記事で詳しく紹介しているのでご覧ください!

バッタ、ヤスデ、は見つけ次第割りばしなどを使い捕殺するか、防虫ネットをお使いください。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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