日野菜(日野菜かぶ)の育て方・栽培|植物図鑑

植物名
日野菜(日野菜かぶ)
学名

Brassica campestris var. akana

英名
Hinona Kabu Turnips
別名・流通名
緋の菜、あかな、えびな
科名
アブラナ科
属名
アブラナ属
原産地
滋賀

日野菜(日野菜かぶ)の特徴

日野菜は滋賀の伝統野菜で、かぶの仲間です。主に漬物用として利用され、漬け込むとピンクに染まることから桜漬けと呼ばれます。葉と2色の根の色合いが美しく、辛味と苦味をあわせ持つ味わいは、漬物以外にもサラダや温野菜、ローストなど、さまざまな料理に活躍します。

日野菜

日野菜は一般的なかぶの見た目とは大きく違い、ほっそりした大根のような形をしています。土から出る部分が赤紫、土の下に埋まっている部分は白色になります。葉は立性で、茎や葉脈は美しい紫色。この色素が漬け込むとピンク色になる理由です。春の葉は明るい緑、冬は寒さに反応して深い紫色になり、どちらも美しい色です。

春の種まきは、桜の咲く頃で収穫は5月~6月。秋は8月下旬~10月に種をまくと、10月~12月が収穫時期です。

日野菜(日野菜かぶ)の詳細情報

園芸分類 野菜
草丈・樹高 30cm前後
耐寒性 やや強い
耐暑性 やや弱い
花色 黄色

日野菜の保存法

葉がついたまま保存すると、葉が根の水分を吸い上げてしまいます。根と葉はすぐに切り分けて、それぞれを保存用の袋にいれて冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。

日野菜(日野菜かぶ)の育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
種まき
収穫

日野菜(日野菜かぶ)の栽培環境

日当たり・置き場所

日野菜は日当たりを好みます。風通しの良い場所で育てましょう。

用土

大根に似た細長い形をしているため、プランター栽培は深さのあるプランターで、野菜用の培養土で育てましょう。

畑栽培の日野菜は、植え付け前に土を耕す準備が必要です。畑の土が酸性に傾いている場合は、まず植え付けの2週間前位には石灰を入れ、耕しましょう。その1週間後に完熟堆肥と元肥を入れ土になじませます。土の酸度は、市販の酸度測定液などを使うと安価で簡単に調べることができます。

窒素分を含む肥料は、石灰と合わさることで窒素分がアンモニアガスとなって消失してしまうため、同時に使用してはいけません。

なお、この場合の石灰とは「消石灰」や「苦土石灰」をさします。牡蠣殻などの「有機石灰」ではそのような化学反応は起きないので、どうしても日数がない場合は「有機石灰」「完熟堆肥」「有機肥料」を使うと同時に混ぜ込むことが可能で、すぐに種まきや植え付けができます。

日野菜(日野菜かぶ)の育て方のポイント

水やり

発芽するまでは、土を乾かさないように水やりをします。発芽後は、土の表面が乾いた時に水やりを行います。 

肥料

肥料が多すぎると葉だけ伸びてしまうため、元肥の量は他の野菜と比べて少し控えめにしましょう。

病害虫

病気は根こぶ病、べと病、白斑病が発生します。

害虫はアブラムシヨトウムシ、アオムシ、カブラハバチが発生します。 日頃から木酢液やニームなどの忌避剤で予防を心がけましょう。

日野菜(日野菜かぶ)の詳しい育て方

種まき

直根性のため移植には向きません。畑やプランターに直まきしましょう。最終的には根が20cm程度の長さになるため、地中に肥料などの障害物があると、まっすぐ伸びることができず変形するので注意しましょう。

根が地中深く伸びるのでよく耕し、40~60cmの高畝にすじまきします。種をまいたら軽く覆土し、発芽まで乾かないように水を与えましょう。

間引き

本葉が6枚くらいになったら、株間10cm程度になるように間引きます。間引き菜も美味しくいただけます。

花が咲く前に収穫する野菜ですが、とう立ちすることで花芽を付け、黄色い花を咲かせます。

収穫

日野菜

収穫時期になると根が盛り上がり、赤紫色が確認できるようになります。根の直径が2~3cm前後になったら収穫しましょう。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

種で増やすことができます。他のアブラナ科の野菜との交雑に注意しましょう。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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