インドゴムノキの育て方|植物図鑑

植物名
インドゴムノキ
学名

Ficus elastica

英名
ficus elastica
和名
インドゴムノキ
科名
クワ科
属名
フィカス属
原産地
インド、ミャンマー

インドゴムノキの特徴

インドゴムノキは主にインドが原産の常緑高木で、観葉植物のゴムの木類の中でもメジャーな種になります。20~30cm程度の大きな楕円形の葉をつけます。インドゴムノキを基本として多くの園芸品種が作り出されています。最近では本来のインドゴムノキはあまり流通しておらず、インドゴムノキの枝変わりであるデコラゴムノキ(Ficus elastoca ‘Decora’)がインドゴムノキとして主に流通しています。

インドゴムノキとデコラゴムノキは葉の形やつけかたから見分けることができます。インドゴムノキが縦長な楕円形の葉を垂らすようにつけるのに対し、デコラゴムノキは丸みのある楕円形で全体的に葉が立つようにつけます。

※画像はインドゴムノキの園芸品種メラニーです。

インドゴムノキの詳細情報

園芸分類 観葉植物
草丈・樹高 ~30m
耐寒性 普通
耐暑性 強い
耐陰性 弱い

ゴムの木類の樹液

過剰に心配する必要はありませんが、インドゴムノキを始めとしたゴムの木類の樹液には少々注意が必要です。ゴムの木類の樹液は乳白色をしている、いわゆる乳液ですが、実は皮膚に直接触れてしまうと体質によっては皮膚炎や蕁麻疹などを起こしてしまうことがあるようです。

また、ゴムの木類の樹液は服などに付着すると中々落ちないので、植え替えや選定時はエプロンなどもあると安心だと思います。

インドゴムノキの育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
植え替え
肥料

インドゴムノキの栽培環境

日当たり・置き場所

屋外

インドゴムノキは耐陰性が弱いため暖かい季節はできるだけ屋外の日当たりのよい場所で育てるようにします。午前中直射日光の当たる場所か寒冷紗などで弱めの遮光をした風通しのよい場所に置きましょう。葉焼けをするようであれば遮光率を高くします。

室内

インドゴムノキは耐陰性が弱いため通年室内で育てるのは難しいです。室内で育てるのは気温が低い冬だけにし、それ以外は屋外で育てるようにしましょう。もしくは週の2~3日ほどインドゴムノキを外に出して日光浴をさせます。

また、インドゴムノキにエアコンの風などが直接当たってしまうと枯れてしまうことがあるため、エアコンの風が当たらない風通しと日当たりのよい場所に置きましょう。

温度

インドゴムノキは寒さに弱いため冬越しに注意しましょう。

用土

インドゴムノキ は水はけの悪い土を使ってしまうと根腐れを起こしてしまう可能性があります。市販の観葉植物用の土がおすすめです。自分でブレンドする場合は、観葉植物用の土4:赤玉土1:鹿沼土1の割合でブレンドし、生育環境に合わせて微調整してください。

また、土の表面を赤玉土や鹿沼土、化粧砂などの無機質の用土で覆うことでコバエの発生を防ぐことができます。

インドゴムノキの育て方のポイント

水やり

インドゴムノキが生長している間は土の表面が乾燥したら、鉢底から水が流れ出る位たっぷりと水やりをするようにします。気温が低い冬など、インドゴムノキの生長が止まったら水やりを控え、一週間に12回程度水やりをするようにしましょう。

葉水を定期的に行うことでハダニなどの発生を予防することができます。葉水をする時はインドゴムノキの葉裏にもしっかりと水をかけましょう。

また、インドゴムノキは高温多湿を好むため、乾燥が激しい冬場などは受け皿などを使うか、小まめに葉水を行うとよいでしょう。夏場も夕方の水やりだけでなく、午前中の涼しい時間帯に軽く葉水を行うと調子がよいです。

肥料

インドゴムノキは冬場の生長が緩慢になるときに肥料を与えてしまうと肥料焼けをする可能性があるので、春~秋の生長期に与えるようにします。

肥料の種類は適切な濃度に希釈した液肥を10日に1回与えるか、緩効性の置き肥を与えてください。
有機肥料ではなく、化成肥料を使うことでコバエの発生を予防することができます。

病害虫

ハダニアブラムシカイガラムシ、に注意しましょう。特に屋外では害虫の被害に遭いやすいのでよく観察することが大切です。

インドゴムノキの詳しい育て方

選び方

インドゴムノキを選ぶときは幹がしっかりしていて、葉の色つやがよいものを選びましょう。また、病害虫が発生していないかもチェックします。

植え付け

インドゴムノキの植え付けは5月~7月の暖かい時期に行うのがおすすめです。 7月以降に植え付けを行う場合は猛暑日は避けるようにします。根が出ていない場合は、根が出るまで常に土が湿っているようにしてください。

植え替え・鉢替え

インドゴムノキに水やりをしても中々水が流れなくなっていたり、株が鉢一杯に増えてきたら植え替えします。植え替えの適期は5~7月頃ですが、暖かい室内であれば時期は問いません。

インドゴムノキを鉢から抜きだし、根が鉢一杯に回っているようであれば根鉢を少し崩してから植え替えます。根があまり張っていないようであれば根鉢を崩さずに植え替えましょう。

インドゴムノキの花は一般的な花と違い花嚢(かのう)と呼ばれる実のようなものの内側に咲いています。イメージとしてはイチジクを思い浮かべてください。実際、イチジクもフィカス属に分類されています。

夏越し

インドゴムノキは暑さに強いため、日当たりと風通しのよい場所で育てるようにしましょう。

冬越し

インドゴムノキは寒さに弱いため肌寒いと感じる季節になったら暖かい室内に移動させましょう。生長が止まったら1週間に1~2回程度水やりをするようにします。日当たりが悪い場所で水やりを多くしてしまうと徒長の原因になるため、室内で冬越しをする場合は水を控えるようにしましょう。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

まず、剪定した枝を10cm程度の長さにカットし、葉の枚数を1~2枚に減らします。

まず、剪定した枝を10cm程度の長さにカットし、葉の枚数を1~2枚に減らします。

 

次に、葉を半分の大きさにカットします。  これは蒸散(葉から水が出ること)によって株が乾燥するのを防ぐためです。

次に、葉を半分の大きさにカットします。これは蒸散(葉から水が出ること)によって株が乾燥するのを防ぐためです。

 

葉からも樹液が出てくるので注意してください。

葉からも樹液が出てくるので注意しましょう。

 

水に挿して半日ほど水を吸わせます。  これは発根するまでゴムの木は十分に水を吸うことが出来ないので、あらかじめ十分な量の水を吸わせるためです。

水に挿して半日ほど水を吸わせます。これは発根するまでゴムの木は十分に水を吸うことができないので、あらかじめ十分な量の水を吸わせるためです。

 

半日経ったらふやかしたミズゴケで優しく切り口を覆います。

半日経ったらふやかしたミズゴケで優しく切り口を覆います。

 

鉢に優しく詰めて、発根するまで日陰の涼しい場所で管理します。

鉢に優しく詰めて、発根するまで日陰の涼しい場所で管理します。しばらくすると発根するので、それまでは水を切らさないようにします。発根したらミズゴケごと土に植え替えてください。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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