カモミール(カミツレ)の育て方・栽培|植物図鑑

植物名
カモミール(カミツレ)
学名

Matricaria chamomilla(ジャーマンカモミール)

Anthemis nobilis(ローマンカモミール)

英名
Chamomile
和名
加密列(カミツレ)
別名・流通名
カモマイル
科名
キク科
属名
シカギク属、ローマンカミツレ属
原産地
地中海沿岸

カモミール(カミツレ)の特徴

カモミールは、地中海沿岸原産のハーブの一種です。現在では世界中に帰化しています。花や葉を乾燥させお茶にしたり、薬用としても使われています。育て方は苗からと種からがありますが、比較的育てやすいため種から育てるのもおすすめです。

カモミールの種類には一年草の「ジャーマンカモミール」と、多年草の「ローマンカモミール」の他に、花が咲かない「ノンフラワーカモミール」や黄色い花を咲かせる「ダイヤーズカモミール」があります。 ハーブティーにする場合は、飲みやすいジャーマン種をおすすめします。香りは青りんごにたとえられることもあるように、甘く芳醇です。ジャーマンカモミール、ローマンカモミール共にデイジーのような白い小花を咲かせます。

カモミールは地植えでも鉢植えでも育てる事ができます。地植えにするとこぼれ種で増えていくので群生するカモミールの美しい光景が見られます。

カモミール(カミツレ)の詳細情報

園芸分類 ハーブ
草丈・樹高 20cm~60cm程度
耐寒性 強い(品種による)
耐暑性 弱い
花色 白、黄色
開花時期 5~9月(真夏は休む)

カモミール(カミツレ)の種類

ジャーマンカモミール

一年草で草丈50cm程になります。地植えにするとこぼれ種で良く増えます。白い花びらのデイジーのような小花を咲かせます。

ジャーマンカモミール

  • 「カモミール」は、ヨーロッパから西アジアに生息しているハーブの一種で、乾燥させカモミールティなどお茶や薬草として昔から使われています。苗と種がありますが、比較的育てやすいため種から育てるのもおすすめです。 ハーブティーにする場合は、飲みやすいジャーマン種をおすすめします。甘い香りは林檎にも似ており、「ジャーマンカモミール」は一年草、「ローマンカモミール」は多年草です。日当たりのよい場所を好みますが、プランターで育てる事もできます。暑さや乾燥には弱いため、夏場に種まきは向かないので気を付けましょう。ジャーマンカモミールは花にしか香りがありません。ハーブティーにすると苦味がないので飲みやすいです。カモミールはヨーロッパでは昔から民間薬として使われてきたハーブのひとつです。

ローマンカモミール

ローマンカミツレ属の多年草です。草丈は20~30㎝程度です。ジャーマンカモミールと同じく、白い花びらのデイジーのような小花を咲かせます。花だけでなく葉や茎にも香りがあり、踏んで歩くと香りが広がります。踏まれても枯れない強健種です。多年草で草丈もジャーマンカモミールより低いのでグランドカバーとしても利用されるます。

ローマンカモミール

  • 一般的に知られているジャーマンカモミールは、キク科の一年草のハーブですが、ローマンカモミールは多年草です。(植物分類の属は、ジャーマンとローマンでは違います) ジャーマンカモミールが上に伸びるのに対して、ローマンカモミールは、横に這うように広がります。リンゴの香りがすること、踏み付けにも強いことから、「香りのする芝」と表現されることもあります。ローマンカモミールの花はジャーマンカモミールと同様、白い花が咲きますが、花のサイズはジャーマンよりローマンの方が少し大きめ、花の数もジャーマンよりは少なめです。

ジャーマンカモミールとローマンカモミールの違い

ジャーマンカモミール

ジャーマンカモミールは一年草です。ジャーマンカモミールは花に爽やかな芳香があります。カモミールティーとして親しまれているのは、ジャーマンカモミールです。

ジャーマンカモミールは草丈50㎝程まで生長します。花びらは白く中心が黄色のデイジーのような小花を咲かせます。花の中心部分が大きく隆起するのもジャーマンカモミールの特徴です。

ローマンカモミール

ローマンカモミールは草丈の低い多年草です。葉にも花にも香りがあります。ローマンカモミールは草丈は20~30㎝程度と低くほふく性で、踏んでも枯れない強さがあるので、グランドカバーとして好まれます。畑の畔や玄関アプローチなどに植えておくと、踏むたびに甘い香りを楽しめます。

開花期は花茎が上に伸びるので、グランドカバーにするなら花後に草丈を詰めるように刈り込みます。

カモミールの花の違い

ローマンカモミールもジャーマンカモミールも、花びらは白く中心が黄色のデイジーのような小花を咲かせますが、ローマンカモミールの方が花径は大きく草丈が低いことで見分けがつきます。

また、ジャーマンカモミールは花の中心の黄色い部分が隆起することからも違いがわかります。

カモミール(カミツレ)の育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
種まき
植え付け
開花

カモミール(カミツレ)の栽培環境

日当たり・置き場所

カモミールは、日当たりと風通しの良い場所を好みます。カモミールは蒸れに弱いので乾かし気味の方がうまく育つ草花です。

用土

カモミール水はけの良い土壌を好みます。鉢植えのカモミールは市販のハーブ専用培養土で問題なく育てられます。

カモミール(カミツレ)の育て方のポイント

日常の管理

風通し良く、乾燥気味の状態を好みます。株元を蒸らさないように管理しましょう。

水やり

土の表面が乾いてきたら水をたっぷりと与えましょう。カモミールは高温多湿が苦手です。乾燥気味に管理します。

夏の水やりは朝の涼しいうちか夕方以降、気温が下がってから行いましょう。日中に水やりを行うと土中の水分温度が上がり、根を傷めてしまう心配があります。

肥料

カモミールが肥料過多を嫌います。植え付け時に元肥として緩効性肥料を混ぜ込んでいれば十分です。

病害虫

株と株の間をつめて植えすぎると、蒸れて病害虫が発生しやすくなります。カモミールは蒸れには弱いので、茎を適度に間引く事で風通しを良くするように管理しましょう。他にも窒素過多はアブラムシ発生の原因となります。

カモミール(カミツレ)の詳しい育て方

選び方

葉の色がきれいな緑色をしていて、茎がしっかりとしている苗を選びましょう。苗の時点で、たくさんの花が開花して花茎が伸びているものより、未開花の下葉のみのカモミールを選んで早めに植え付けた方が、シーズン中、たくさんの花を楽しむことができます。

種まき

カモミールの種はとても軽いので、まいた後は土を薄くかぶせるようにしましょう。発芽までは霧吹きで水を与えるようにするといいでしょう。

植え付け

カモミールの植え付けは、春か秋の暖かい日中に行います。植え付け時にしっかりと元肥を混ぜ込み、植え付け後はたっぷりと水を与えます。

間引き

カモミールは蒸れに弱いので、種から育てる場合は、風が通るように適宜間引きをしてください。

摘芯(摘心)・摘果

種からカモミールを育てる場合は、苗の丈が10~15cmくらいになったら摘芯を行うと、茎数の多い苗になり、たくさんの花を楽しめます。

植え替え・鉢替え

多年草のローマンカモミールは株が生長したら、ひとまわり大きな鉢への植え替えか株分けが必要です。そのままにしておくと香りが弱くなりますので、株分けで増やすとよいでしょう。

カモミールは、真夏を除いた春から秋までの長い期間、デイジーに似た香りの良い花を咲かせます。

収穫

花後2~3日、花びらが反り返る前が収穫の時期です。花だけを摘み取ってもいいですし、剪定を兼ねて茎から摘んでもいいでしょう。乾燥させてお茶にするのは花芯の黄色の部分のみです。花びらも取ってしまいます。

夏越し

ジャーマンカモミールは、夏前で終わる一年草です。多年草のカモミールは、夏の暑さにはあまり強くありません。夏の日差しが強い間は半日陰に移動させるなど対応しましょう。

冬越し

カモミールは耐寒性がありますが、霜には弱いので、株元にマルチングを施すなど、苗が凍らないようにしましょう。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

カモミールは種で増やせます。

多年草のローマンカモミールは株分けで増やすこともできます。真夏と真冬を避けて、春か秋の温かい日に行います。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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