キンギョソウ(金魚草)の育て方|植物図鑑
- 植物名
- キンギョソウ(金魚草)
- 学名
Antirrhinum majus
- 英名
- Common snapdragon
- 和名
- 金魚草
- 別名・流通名
- スナップドラゴン
- 科名
- オオバコ科
- 属名
- キンギョソウ属
- 原産地
- 南ヨーロッパから北アフリカ
キンギョソウ(金魚草)の特徴
キンギョソウ(金魚草)は旧分類ではゴマノハグサ科でしたが、オオバコ科に分類されるようになりました。キンギョソウ(金魚草)は地中海原産の宿根草ですが、夏の暑さに弱いため日本では半耐寒性の一年草として扱います。草丈は20cm~1m程まで品種によって異なり、花穂を大きく伸ばして金魚に似た色鮮やかな花を咲かせることから名前がつきました。
キンギョソウ(金魚草)は古くからヨーロッパで品種改良が進み、最近ではペンステモン咲きや八重咲きの品種も人気があります。キンギョソウ(金魚草)の花色は白、黄、桃、赤、紅紫、橙、複色など豊富にあります。キンギョソウ(金魚草)は花丈のバリエーションも豊富です。また、花の色だけでなく、最近ではダークカラーの葉のキンギョソウ(金魚草)もできて、カラーリーフとして楽しめるキンギョソウ(金魚草)も登場しています。
切り花用の高性種や、後方に配置すれば奥行き感のある花壇を演出できる中高性種、草丈20cmほどで寄せ植えや花壇の手前に向く矮性種(わいせいしゅ)など用途に応じて使い分けます。
キンギョソウ(金魚草)の詳細情報
園芸分類 | 草花 |
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草丈・樹高 | 20cm~1m程度 |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 普通 |
花色 | 白、黄、桃、赤、紅紫、橙、複色など |
開花時期 | 4月~6月頃(四季咲き品種もあり) |
キンギョソウ(金魚草)の育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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種まき | ||||||||||||
植え付け | ||||||||||||
肥料 | ||||||||||||
開花 |
キンギョソウ(金魚草)の栽培環境
日当たり・置き場所
キンギョソウ(金魚草)は日当たりがよく、水はけの良い場所に植え付けましょう。
用土
地植えのキンギョソウ(金魚草)は、堆肥を混ぜて土壌改良をし排水性をよくしておきます。鉢植えのキンギョソウ(金魚草)は、水はけのよい土であればあまり用土は選びません。草花用の培養土で問題なく育ちます。
キンギョソウ(金魚草)の育て方のポイント
日常の管理
キンギョソウ(金魚草)は開花期間が長く多花性なので、日々の花がら摘みはまめに行いましょう。
水やり
キンギョソウ(金魚草)は乾き気味の土を好むので、水のやりすぎに注意しましょう。過湿が過ぎると根腐れをするので、土の表面が乾いたら水やりをするようにします。
肥料
キンギョソウ(金魚草)は少なめの肥料で育てます。地植えのキンギョソウ(金魚草)は肥料は必要ありません。窒素分が多い肥料を施すと、葉ばかりが茂るので注意しましょう。
病害虫
アブラムシが生育期間中はつきやすいのでオルトランの粒剤を株元に施して防除しておくとよいでしょう。病気は灰色かび病や立ち枯れ病があります。花がらや枯れ葉はこまめにつみとり、風通しを良くするために切り戻しをしましょう。病気の予防になります。
キンギョソウ(金魚草)の詳しい育て方
選び方
株元がぐらついていない全体が締まった苗で、下葉が黄ばんでいない葉色が濃いキンギョソウ(金魚草)を選びましょう。花が咲いていれば微妙な花色を見て選ぶことができます。
年々春の草花苗が早めに出回る傾向があって、キンギョソウ(金魚草)も冬の寒い時期に買うことができますが、本来の開花時期は春の草花です。冬に開花株を買って植え付けると、気温が低い時期は花が咲かない、もしくは少ない時期がありますが、適切な手入れをしているなら春頃に再び開花が始まります。
種まき
キンギョソウ(金魚草)の種は細かいので、赤玉土小粒に3割ほどピートモスを混ぜた用土で箱まきにします。キンギョソウ(金魚草)は好光性種子なので覆土はしません。本葉が4~6枚になったらポットに鉢上げします。
植え付け
日当たりと水はけのよい場所に苦土石灰を植え付けの2週間前までにまいて耕しておきます。植え付け時に元肥をすきこんでから植え付けます。
キンギョソウ(金魚草)は直根性の性質を持ちます。植え付けの時は、根を触らないように注意して植え付けましょう。
キンギョソウ(金魚草)の植え付け時期
キンギョソウ(金魚草)に限らず、年々春の草花苗が早めに出回る傾向があって、冬の寒い時期からキンギョソウ(金魚草)の苗が園芸店で販売されています。鉢植えに植え付ける場合は、時期を選ばず作業できますが、花壇など地植えでキンギョソウ(金魚草)を栽培する場合は、霜が降り始める時期より前に植え付けると安心です。植え付け直後に霜が降りると、霜で根がやられてしまう場合があります。
剪定・切り戻し
キンギョソウ(金魚草)は開花期間が長いため、株が混みあってきたら切り戻しをして、苗をリフレッシュさせると枝分かれして花数が多いしっかりとした株になります。
植え替え・鉢替え
キンギョソウ(金魚草)は夏前までの一年草として扱うので植え替えの必要はありません。
花
キンギョソウ(金魚草)は、4月~6月頃に花を咲かせます。開花期間が長く、次々と咲くので、花がらはそのつど摘み取りましょう。花がらをそのままにしておくと、植物としては種をつけることにエネルギーが回ってしまいます。花がらを摘むとたくさんの花を次々と咲かせます。また、病気の予防にもなります。
最近は11月ごろから開花しているキンギョソウ(金魚草)の苗を見かけることがあります。購入直後は開花していますが、植え付けて自然の温度で管理すると、冬の間は花が休みがちになります。本来は春の花なので、花が少ないのは自然なことです。水やりなどの管理をきちんとしていると、気温が緩みだす春ごろに再び花がたくさん咲き始めます。
収穫
キンギョソウ(金魚草)は切り花として楽しむこともできます。切り花としても様々なキンギョソウ(金魚草)が流通しています。
夏越し
キンギョソウ(金魚草)は本来は多年草ですが、暑さや湿気に弱いので、日本では梅雨の頃で処分する一年草として扱われています。ただし、多年草の性質があるので、梅雨に入ったら思い切って株を切り戻して管理していると、秋に再び開花することもあります。
冬越し
キンギョソウ(金魚草)は、比較的寒さに強い草花で-5℃くらいまでなら特別な防寒は必要ありません。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
キンギョソウ(金魚草)は種まきか挿し芽で増やすことができます。
キンギョソウ(金魚草)の種はF1の種も多く、種を収穫してその種をまいても、同じ花が咲かないこともあります。種を取る場合は、その品種がF1でないかを確認しましょう。