サトイモ(里芋)の育て方・栽培|植物図鑑

植物名
サトイモ(里芋)
学名

Colocasia esculenta

英名
taro
科名
サトイモ科
属名
サトイモ属
原産地
東南アジア

サトイモ(里芋)の特徴

サトイモはとても古くから栽培されている野菜です。日本では稲作以前の縄文後期にはすでに存在していました。

山の芋に対して、里で育てられるためサトイモと言われるようになりました。草丈、葉ともにとても大きく生長するサトイモは地下茎の部分を食用とします。株の中心に親株ができ、その周りに子株、孫株ができます。サトイモは産地や栽培状況によって草丈の大きさも葉の大きさもかなり変わります。

サトイモは高温多湿を好むため、地上部は霜に当たると枯れてしまいます。そのため、寒冷地である北海道での収穫は困難だといわれています。病害虫に強く日陰でもある程度育ち、土質も選ばないためとても栽培しやすい野菜です。ただ、乾燥にはとても弱いので水切れには注意しましょう。

サトイモ(里芋)の詳細情報

園芸分類 野菜
草丈・樹高 80~150cm
耐寒性 弱い
耐暑性 強い
耐陰性 やや強い
花色 黄色(稀に咲く)
開花時期 8月~9月頃(稀に咲く)

サトイモの保存方法

サトイモは高温多湿の気候を好む野菜なので冷蔵庫で保存はしません。冷蔵庫に入れて保存すると、低温障害を起こしかえって早く痛んでしまいます。乾燥を嫌う性質も持っているため、土をすべて洗い落としてしまうと乾燥し品質が低下します。サトイモを収穫した後は、土がついたまま新聞紙などにくるんで風通しの良い冷暗所に保存しましょう。

冷凍保存

ゆでたサトイモの皮をむいてから密封袋に入れて冷凍保存するか、生のままサトイモの皮をむいて、軽く塩をまぶしヌメリを取るように水洗いし、水気をしっかりと切ってから密封袋に入れて冷凍保存します。使う時は解凍せず凍ったまま調理に使用しましょう。

サトイモ(里芋)の育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
植え付け
収穫

サトイモ(里芋)の栽培環境

日当たり・置き場所

サトイモは日当たりが良く風通しの良い環境を好みますが、日陰にも耐えることができます。

温度

サトイモの生育適温は25~30℃です。高温多湿の環境を好みます。

用土

プランター栽培のサトイモは野菜用の培養土で育てましょう。

畑栽培のサトイモは事前に土中の石などはきれいに取り除いておきましょう。その後、堆肥や元肥を入れる2週間前位には石灰を入れ耕し、堆肥と元肥を入れ土になじませましょう。

サトイモ(里芋)の育て方のポイント

水やり

サトイモは多湿を好みます。特に夏の乾燥時期は水を切らさないように、充分な水やりを心がけましょう。

畑でサトイモを栽培している方は敷き草やわらなどでマルチをし、土壌の乾燥を防ぐことも効果的な方法です。

肥料

追肥は植え付け後1か月毎に1回与えましょう。

病害虫

サトイモは病害虫には比較的強い方ですが、害虫はアブラムシヨトウムシが発生します。

サトイモ(里芋)の詳しい育て方

選び方

50g前後の大きさで形の良い傷がついていない種イモを選びます。

植え付け

サトイモは気温が15℃以上になった頃に植え付けます。

株間は30cm程の間隔をあけます。深さ10cm程の穴を掘り、種イモの芽を上に向けて植え付けます。種イモに5cmほどの厚みの覆土をします。

黄色いカラーに似た花を咲かせますが、サトイモの花が咲くのはとても稀です。

収穫

葉が枯れ気温が下がる秋頃はサトイモの収穫の時期です。葉と茎を切り取り、土の中のサトイモを掘り出します。

株元のすぐ下についている大きなサトイモが「親イモ」。そのまわりについているサトイモが「子イモ」。子イモのまわりについているのが「孫イモ」といいます。いずれも塊からねじりとるようにしてはずします。

次の年に使う種イモは土の中に保存します。

冬越し

サトイモの地上部は冬越しはしませんが、種イモは土の中で冬を越します。

中耕

5月下旬~6月上旬にかけて中耕をします。

中耕とは、作物の生育中に降水などより固まった土壌を軽くほぐすことで、通気性と水はけを改善し根の生長を助ける作業を意味します。

土寄せ

6月中旬頃は土寄せを行います。

※土寄せとは、株元に光が当たると変色してしまう野菜(サトイモ、じゃがいもなど)の株元に土を盛ることをさします。肥料を用土に混ぜ込むことができるので追肥の作業と一緒に行います。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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