ローズマリーの育て方・栽培|植物図鑑

植物名
ローズマリー
学名

Rosmarinus officinalis

英名
Rosemary
和名
マンネンロウ
科名
シソ科
属名
マンネンロウ属
原産地
地中海沿岸

ローズマリーの特徴

ローズマリーは、地中海沿岸地方が原産の常緑性低木です。ローズマリーは食用から化粧品まで幅広く利用されているハーブです。清々しい香りが特徴のハーブで、煮込みからグリルまで色々な料理に使われています。

ローズマリーは非常に強健で、乾燥した痩せ地でも育ちます。また強風にもよく耐える性質なので、非常に育てやすい植物です。ローズマリーには真っ直ぐ上に伸びる木立性と地面を這うように伸びるほふく性があります。ほふく性のローズマリーはグランドカバーとしても人気があります。ローズマリーは春から秋にかけて、青から青紫、またはピンクの小さな花を咲かせます。ローズマリーの花は環境さえあえば四季咲きです。

ローズマリーの詳細情報

園芸分類 ハーブ
草丈・樹高 ~2m
耐寒性 強い
耐暑性 強い
花色 青~紫系濃淡、ピンク
開花時期 周年(品種による)

ローズマリーの挿し木と移植

ローズマリーは根を触られるのが嫌いです。挿し木は容易なのに移植を嫌うという性質があります。剪定した枝が落ちてそのまま根付いてしまうこともよくあるくらいローズマリーの挿し木は容易です。反対に根付いたローズマリーを抜いて移植しようとしても枯れてしまいます。

庭などに一度定植したローズマリーは植え替えをしないようにしましょう。ローズマリーは株ごと大きくなるので植え付け前にしっかりとスペースを確保しておきましょう。

鉢植えのローズマリーは、鉢の底から根が見えるくらいになったら1~2回り大きな鉢に植え替えます。植え替える際は根鉢を崩さないように、新しい鉢に植え付けてください。

ローズマリーの育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
植え付け
植え替え
増やし方
肥料
開花
収穫

ローズマリーの栽培環境

日当たり・置き場所

ローズマリーは日当たりがよく、乾燥しやすい場所を好みます。真夏の直射日光でも元気に育ちます。明るい日陰でも育ちますが、なるべく日当たりのよいところに置くほうが元気な株に育ちます。

ローズマリーは湿気が苦手です。長雨で土が湿った状態が続く時や、梅雨時期は雨が当たらないように、屋根の下に鉢を移動させるのも効果的です。

ローズマリーは風通しのよい場所を好みます。枝が込み合っている場合は剪定を兼ねて収穫しましょう。剪定することで、風通しをよくして蒸れを防ぎ、病気の予防にもなります。

温度

ローズマリーは暑さにも寒さにも強いです。耐寒性に関しては、品種によって若干違うので、寒冷地は耐寒性の強い品種を選定するとよいでしょう。

用土

ローズマリーは、湿気に弱いので、排水性のよい土を好みます。水はけのよい土を選ぶとともに、水やりは乾いたらたっぷりあげるようにして、常に土がじめじめと湿っていないようにしましょう。水はけが悪そうな場合は小粒赤玉土やバーミキュライトを混ぜて水はけのよい土壌にしておきましょう。

鉢植えのローズマリーは、市販のハーブ用培養土で問題なく育ちます。

ローズマリーの育て方のポイント

水やり

乾燥気味に育てます。土の表面が乾いてきたら水をたっぷりと与えましょう。完全に水を切らしてしまうと、葉がぽろぽろと落ちて枯れていきます。

鉢植えのローズマリーは表土が完全に乾ききって白っぽくなってから、水やりを行います。

肥料

ローズマリーは荒れた土地でも育つ植物なので肥料はほぼ不要です。植えつけ時に肥料を控えめに施します。

病害虫

ローズマリーは基本的には虫が付きにくいハーブです。ただ、地中海が原産の植物なので、夏の暑さが日本のような高温多湿ではなく、カラッとした気候を好みます。そのため、梅雨から夏場の高温多湿の時期に、根腐れが発生しやすくなったり、風通しが悪く過湿気味だとハダニカイガラムシが付いたりします。

ローズマリーの詳しい育て方

選び方

生長タイプでローズマリーを選ぶ

左・ローズマリー立性 右・ローズマリーほふく性ローズマリーは種類が多く、 生長タイプは大きく分けると2つあり、立性とほふく性に分かれます。その他、立性とほふく性の中間のような半ほふく性もあります。

左・ローズマリー木立性
右・ローズマリーほふく性

ローズマリーは種類が多く、 生長タイプは大きく分けると2つあり、木立性とほふく性に分かれます。その他、木立性とほふく性の中間のような半ほふく性もあります。

品種も豊富で品種によって花の色が違います。また品種によって耐寒性も違うので、性質と花色の好み、お住いの地域の耐寒性を考えた品種選びが大切です。

ローズマリーを用途で選ぶ

料理やお茶など、食材として利用するためのローズマリーが必要な場合は、品種名と利用用途(食用か観賞用か)がきちんと書かれている苗を選ぶと安心です。

ローズマリーを花の色、葉の色で選ぶ

観賞用の庭木としてローズマリーを植栽する場合には、花の色や葉の色をよく見て、好みの品種を選びましょう。

最近は斑入りのローズマリーも流通しています。

植え付け

ローズマリーの植え付けは真夏と真冬を避けて、春か秋に行いましょう。

仕立て方

ローズマリーの生長タイプは、 生長タイプが木立性とほふく性、半ほふく性の3種類があります。

木立性のローズマリーは上に生長しますが、ほふく性のローズマリーは、這うように生長します。この性質を利用して、花壇の縁取りや斜面などに植えると効果的です。また若い苗のうちは、ハンギングなどに植えても見栄えがします。

剪定・切り戻し

過湿が苦手なローズマリー。梅雨や夏場は、風通しを良くするために剪定をこまめにしましょう。混み合っている部分は思い切って剪定しても大丈夫です。剪定した枝は料理に使ったり、リースやスワッグなどのクラフトに利用します。また、水挿しで発根するので増やすこともできます。

植え替え・鉢替え

ローズマリーは移植を嫌います。地植えは一度植えたら植え替えはしないようにしましょう。

鉢植えのローズマリーは2~3年に1回、根詰まりを起こしているようであれば、1~2回り大きな鉢に植え替えます。

ローズマリーの花は品種によって開花時期が違います。周年咲きのものが多く、開花期間も比較的長いハーブのひとつです。

収穫

ローズマリーは通年収穫可能です。

夏越し

ローズマリーは耐暑性があるので、特別な夏越しの必要はありません。

冬越し

ローズマリーは耐寒性があるので、特別な冬越しの必要はありません。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

剪定したり、伸びたりしてカットしたローズマリーを挿し木にするのなら、春から初夏と秋が向いています。

水に挿す前に水に浸かる部分の下葉は取ります。葉がついたまま水に入れると水が腐ってしまい発根しづらくなります。下葉を処理をしたら水に挿して、直射日光の当たらない風通しのよい部屋に置いて管理すると、しばらくすると発根します。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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