ホウセンカ(鳳仙花)の育て方|植物図鑑

植物名
ホウセンカ(鳳仙花)
学名

Impatiens balsamina

英名
Rose balsam
和名
鳳仙花
別名・流通名
爪紅(ツマベニ、ツマクレナイ)
科名
ツリフネソウ科
属名
インパチェンス属
原産地
インド、マレー半島、中国南部周辺

ホウセンカ(鳳仙花)の特徴

ホウセンカは、アジアの亜熱帯地方に自生する一年草で花壇用によく植えられています。高温多湿な日本の気候にも合うので種からでも栽培は簡単です。日当たりと水はけが良く、風通しの良い場所で育てれば失敗はありません。ホウセンカは小学校の教材としても使われます。草丈は30~60センチで、直立した茎の葉の付け根に一重や八重の花をつけます。園芸品種が多数育成されており花色は豊富で桃、紫紅、赤、白などで特に八重咲き品種は人気があります。花後にはフットボールのような形の果実が出来、熟すと軽く触れるだけではじけ、種が四方に飛び散ります。日本には江戸前期にはすでに導入されていました。

ホウセンカは、以前は夏の花としてたくさん植栽されていましたが、インパチェンス(アフリカホウセンカ)が流通し始めてからは、苗の流通は少なくなりました。

ホウセンカ(鳳仙花)の詳細情報

園芸分類 草花
草丈・樹高 30~60cm程度
耐寒性 弱い
耐暑性 強い
耐陰性 弱い
花色 赤、ピンク、白、紫など
開花時期 6月~9月頃

ホウセンカ(鳳仙花)という名前

花の名前は、中国の伝説の鳥、鳳凰が羽ばたいているような花形から付けられた中国名「鳳仙花」を音読みして「ホウセンカ」と呼ばれています。

 

ホウセンカ(鳳仙花)の実

ホウセンカは、先のとがった楕円形のような実をつけます。熟れていくにつれ実はぱんぱんになり、しっかりと熟すと軽く触れただけで実がはじけ、中からは種が飛び散ります。この様子から、英語の別名として「touch-me-not(私にさわらないで)」とも呼ばれています。この由来は、実に触るとはじけてしまうからでしょう。

 

ホウセンカ(鳳仙花)でマニュキュア

ホウセンカは別名「爪紅(ツマベニ、ツマクレナイ)」ともいわれます。これは昔、中国や韓国で、若い女性や子どもがホウセンカで爪を赤く染めていたことによるもので、日本でも、天草島では男性が魔除けとして爪を赤くして海にもぐる夏の行事があったそうです。ただしこの染料となるのは赤い花ではなく葉だったようです。

▼ホウセンカ(鳳仙花)の花言葉はこちら

ホウセンカ(鳳仙花)の育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
種まき
植え付け
肥料
開花

ホウセンカ(鳳仙花)の栽培環境

日当たり・置き場所

ホウセンカは、日当たりと風通しのよい場所を好みます。ホウセンカは、連作障害が出やすい草花なので、毎年同じ場所に植え付けることはやめましょう。

用土

水はけのよい用土を好みます。鉢植えでは赤玉土、腐葉土、バーミキュライトを配合した水はけと水持ちのバランスの良い土を用いて植え付けましょう。

ホウセンカ(鳳仙花)の育て方のポイント

水やり

庭植えのホウセンカは、真夏のひどく乾燥する日が続かないかぎり特に水やりは不要です。

鉢植えのホウセンカは土の表面がしっかり乾いてから水やりをします。乾燥に弱いので、乾かし過ぎないように注意しましょう。

肥料

元肥をしっかりすればあまり頻繁な施肥は不要ですが、苗が草丈10センチほどになったら緩効性肥料を株元にまきます。

病害虫

害虫はほとんど見られませんが、長雨にあたると「うどんこ病」にかかりやすくなります。風通しの良い場所で栽培しましょう。

ホウセンカ(鳳仙花)の詳しい育て方

選び方

ホウセンカは直根性で移植を嫌うので、根がポットの中で伸びすぎていない若い苗で、葉がきれいな緑色のものを選びましょう。

種まき

ホウセンカの発芽適温は15度~20度、移植を嫌うので種はできるだけ直播きにしましょう。20cm間隔で3~4粒ずつまき、1cmほど覆土します。発芽して本葉2~3枚になったら間引いて1本立ちにします。

植え付け

ホウセンカは直根性なので、植え替える時には根をいじらないようにして植え替えましょう。ホウセンカは、水はけのよい土を好みます。ポットの1.5倍ほどの植え穴を掘っておき、根鉢を崩さないようにそっと植え付けます。苗に根が回る前に早めに植え付けましょう。

植え替え・鉢替え

ホウセンカは一年草なので、植え替えの必要はありません。どうしても植え替えをする場合は、根を傷めないように気を付けます。

ホウセンカは、6~9月に開花します。

収穫

ホウセンカの種子を収穫する際は弾けて飛散しないように、袋で包むようにするとよいでしょう。

夏越し

ホウセンカは熱帯原産なので、特別な夏越しの必要はありません。

冬越し

ホウセンカは、秋までの一年草のため冬越しの必要はありません。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

種で増やすことができます。ホウセンカはこぼれ種でも増えるほど強い性質です。ホウセンカの種は秋に収穫し、翌春種まきをします。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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