矢車草(ヤグルマソウ)の育て方|植物図鑑

植物名
矢車草(ヤグルマソウ)
学名

Rodgersia podophylla A.Gray

英名
Fingerleaf、Rodgers flower
和名
矢車草
科名
ユキノシタ科
属名
ヤグルマソウ属
原産地
日本、東アジア

矢車草(ヤグルマソウ)の特徴

北海道から本州の湿った山林に自生する多年草です。 花の形が、こいのぼりの先端に付けられる「矢車」に似ていることから名づけられました。5つに裂けてひろがる葉も矢車を連想させます。葉は大きく、40cmに達するものも。薄暗い森の中で太陽の光を受け止めるために発達したものです。新芽の頃は銅色になっているものもおおく、はっきりと浮き出た葉脈なども含め、葉も鑑賞ポイントになっています。 旺盛に葉を伸ばす姿から丈夫な植物に見えますが、意外と水やりや光量にコツが必要です。環境になじむまでは成長が鈍いでしょう。育ちがよくないからと追肥しすぎると肥料焼けを起こしてしまいます。

矢車草(ヤグルマソウ)の詳細情報

園芸分類 草花
草丈・樹高 ~1m程度
耐寒性 やや弱い
耐暑性 強い
花色
開花時期 6月~7月頃

矢車草の種類・品種

山野草なのでホームセンターにはあまり出回りませんが、年間を通じて通販で入手可能です。 花より葉色のバリエーションの多いことが特徴で、「赤葉」や「銅葉」、芽吹いた時だけ銅色で、やがて緑に変わる「芽出し銅葉」などがあります。銅葉の品種も秋頃にはすべて緑に変わります。 赤い花で芽出し銅葉の「スパーバ」、中国産のものを改良したピンクの花の「ファイヤーワークス」もあります。

矢車草と矢車菊

近年は呼び分けが定着しましたが、キク科の「矢車菊(ヤグルマギク)」も「矢車草」と呼ばれることがあります。矢車菊は秋まきの1年草。多くの地域で5月のゴールデンウィークに満開を迎えます。花弁の重なりが厚いので、切り花として楽しまれることの多い花ですが、花壇やプランター向けの矮性種もあります。 種が大きく発芽率もよいので、ビギナーでも育てやすい花です。秋まきが基本ですが、春まきでも咲かせることができます。

矢車草(ヤグルマソウ)の育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
種まき
植え付け
植え替え
剪定
開花
肥料

矢車草(ヤグルマソウ)の栽培環境

用土

肥料分が乏しく、水はけ、水持ちのよい場所で育ちます。「山野草の土」を使うか、赤玉土、鹿沼土、川砂を配合したものを用います。

矢車草(ヤグルマソウ)の育て方のポイント

水やり

湿り気のある環境を好むので、土が乾いたらすぐに与えてください。冬場は地上部を枯らすので控えめに。庭植えなら特に必要はありません。

肥料

生育期間が長いため、施肥期間も長くなりますが、与えすぎはよくありません。月に2回程度、様子をみながら液肥を与えましょう。

病害虫

ガの幼虫に食害されることがあります。湿り気の多い場所で育つので、病気にかかりやすい面も。なるべく風通しをよくしましょう。

矢車草(ヤグルマソウ)の詳しい育て方

選び方

枯葉が少なく、葉数の多いのものを選びましょう。株元がしっかりして、きちんと自立しているのもよい苗です。

種まき

苗での流通がほとんどなので、自家採取します。小さい種などで砂やバーミキュライトに混ぜてから育苗箱にまきます。

植え付け

庭植えはあまり土質を選びません。1mほどの成長するので、2~3年に一回は植え替えて、同時に株分けもしてしまいましょう。

剪定・切り戻し

自然と形を整えるため、特に大きな剪定は必要としません。花後の花茎を刈り取ったり、冬に枯れた葉を摘み取る程度です。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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