ライムの育て方・栽培|植物図鑑

植物名
ライム
学名

Citrus aurantiifolia

英名
Lime
科名
ミカン科
属名
ミカン属
原産地
インド北東部

ライムの特徴

ライムはインド北東部の原産で樹高3mほどになるミカン科の常緑低木です。柑橘類の中では寒さに弱い部類に入りますので、関東地方よりも南部の温暖な地域での栽培が向いています。花は白色で四季咲き性が強く、果実は四季なりですが結実率は低いです。果実の直径は6~8cmほどでレモンよりもやや小ぶりで丸く、果皮が緑色の状態のものを収穫し、レモンと同様に料理の香りづけや飲料などに利用します。1本でも結実するため受粉樹は不要です。果実にはクエン酸やビタミンCが含まれるので疲労回復や風邪予防が期待できます。

ライムの詳細情報

園芸分類 果樹
草丈・樹高 ~3m
耐寒性 弱い
耐暑性 強い
耐陰性 弱い
花色
開花時期 5~10月

ライムの種類

タヒチライム

ライムはレモンよりやや小さいサイズの実がつき、とげと種がなくライムの中では最も耐寒性が強い品種です。

メキシカンライム

ライムはインドが原産地ですがメキシコで定着した品種。重さ30g~50gと小さく、種が多いですが果汁が豊富で風味もよいです。

ライムのレシピ

ライムはコロナビールに果汁を絞りいれたり、ライムソーダやライムウォーターなどさわやかなドリンクとして飲む以外にお料理にも使うことが出来ます。サラダのドレッシングにレモンの代わりにライムを使ったり、マヨネーズをベースにしたディップにライムを加えると後味がさわやかな風味を楽しむことが出来ます。ライムは焼き菓子に加えるとかんきつ系のさわやかな酸味を感じられます。レモンクッキーやレモンのケーキのレモンをライムに置き換えるイメージです。果汁だけでなく果皮もすって入れるとより独特の香りが強まります。

ライムの見分け方と保存方法

スーパーなどの店頭に並ぶライムはそのほとんどがメキシコなどからの輸入品です。よいライムを選ぶコツは持ったときに重量感のあるものがおすすめです。同じ大きさなら重量のある方が果汁を多く含んでいます。また果皮に艶と張りがあり、きれいな緑色をしているものが良いです。黄色くなっているものは樹上で熟したり、収穫後日数が経っている可能性があり、酸味や香りが薄くなっています。保存方法ですが、レモンに比べて果皮が薄いため日持ちはよくありません。乾燥しないようにポリ袋へ入れて冷蔵庫の野菜室か冷暗所においておきましょう。明るい場所だと果皮が黄色く変色しやすくなります。量が多い場合は冷凍保存も可能です。薄くスライスしてから保存容器へ入れて冷凍するか果汁だけを絞って製氷皿等に入れて凍らせると後で使いやすいです。

ライムの豆知識

ライムの原産地はインド北東部からマレーシア周辺とされ、13世紀ごろにヨーロッパへ伝わりました。大航海時代には多くの船員が「壊血病」で命を落としましたが、イギリス海軍はその予防策として18世紀後半から乗組員にライムの果汁を飲ませたそうです。当時は壊血病の原因がわかってはいなかったのですが、20世紀になってビタミンC不足によるものだとわかり、ライムに豊富に含まれているビタミンCが有効だったようです。

ライムの育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
植え付け
植え替え
剪定
肥料
開花
収穫

ライムの栽培環境

日当たり・置き場所

ライムは寒さに弱いので、地植えにする場合は寒風があたらない日当たりのよい場所を選びましょう。

温度

ライムは寒さに弱く2℃以下にならない様に管理しましょう。

用土

ライムは地植えの場合はできるだけ水はけのよい肥沃な土に植えましょう。鉢植えで育てる場合は赤玉土、腐葉土、川砂を混ぜた土が適しています。

ライムの育て方のポイント

日常の管理

ライムは特に日常の管理をする必要はありません。

水やり

ライムは地植えの場合は、雨が降らず乾燥が続く場合はするときのみ与えます。鉢植えの場合は土の表面が乾いたら鉢底の穴から流れ出るまでたっぷりと与えましょう。

肥料

ライムは春、夏、秋と年に3回施します。果実が長い期間付いているので年間を通じて肥料が効くように施します。有機質肥料と化成肥料を交代で与えると良いでしょう。

病害虫

ライムは害虫はチョウやガの幼虫がよくつきます。見つけたら駆除しましょう。アブラムシカイガラムシハダニがつきますので、確認したら薬剤散布などで防除しましょう。病気はカイヨウ病があります。強い風にあたらないようにして予防しましょう。

ライムの詳しい育て方

選び方

ライムは葉色が濃く青々としているもの、節間が短くつまって徒長していないもの、根鉢と枝ぶりの全体のバランスの良いものを選びましょう。

植え付け

ライムは寒さに弱いので地植えにする場合は寒風があたらない日当たりのよい場所を選びましょう。植え付けの適期は3月~4月です。秋に植え付けると根が張る前に寒さが来てしまうので好ましくありません。

剪定・切り戻し

ライムは樹木全体と樹の内部まで、日光がまんべんなく当たるように、樹形にはあまりこだわらず、太い枝を元から徐々に間引くような剪定をします。

植え替え・鉢替え

ライムの植え替えは、鉢底から根が飛び出てきたら植え替えの合図です。2~3年に一回、12月~3月の間にひとまわり大きな鉢に植替えます。鉢から出したら少しだけ根をほぐし、根が日光にさらされない様にしながら速やかに植え替えます。

ライムの花は5~10月に開花し、白く甘い香りがする花を咲かせます。

収穫

ライムの収穫は9月下旬から翌年の5月にかけて皮が緑色のままで収穫します。果皮が黄色くなると香りや酸味が落ちてしまうためです。落果が多いので、摘果はよほど多数の実がつかない限り行う必要はありません。

夏越し

ライムは特に必要な夏越しの作業はありません。

冬越し

ライムの冬越しは関東以南の温暖な地域の場合は寒風が強く当たらない場所で管理しましょう。関東以北の気温の低い地域で育てる場合は鉢植えで育て冬場は室内の日の当たる場所に移動しましょう。夜になると窓辺は気温が下がり冷え込みますので、窓辺の寒さの当たらない場所で管理しましょう。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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