シュウメイギク(秋明菊)の育て方|植物図鑑

植物名
シュウメイギク(秋明菊)
学名

Anemone hupehensis var. japonica

英名
Japanese anemone、Japanese thimbleweed
和名
秋明菊
科名
キンポウゲ科
属名
イチリンソウ属
原産地
中国

シュウメイギク(秋明菊)の特徴

シュウメイギクは漢字で書くと「秋明菊」となり、菊に似た白やピンクの花を咲かせる宿根草です。キンポウゲ科の植物で、花の形はアネモネに似ています。

シュウメイギクは「貴船菊」、「秋牡丹」などの別名でも呼ばれ、欧米ではボーダーガーデンや日本風のガーデンには欠かせない植物となっています。英名や学名も日本の植物のように表記されていますが、実は中国が原産となる帰化植物で、野山に多く自生しています。

シュウメイギク(秋明菊)は一枝でも見栄えが大変良いため、華道の素材としてや秋の茶花としても大変喜ばれます。シュウメイギク(秋明菊)の花はがくが花弁化したもので実際には花弁はありません。最近では八重咲のものや矮性のシュウメイギク(秋明菊)もあります。

シュウメイギク(秋明菊)の詳細情報

園芸分類 草花
草丈・樹高 ~1m程度
耐寒性 強い
耐暑性 強い
花色 白、ピンク
開花時期 9月~11月頃

シュウメイギク(秋明菊)の育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
種まき
植え付け
植え替え
剪定
肥料
開花

シュウメイギク(秋明菊)の栽培環境

日当たり・置き場所

シュウメイギク(秋明菊)は基本的に半日陰程度の環境を好みます。特に夏場の強い直射日光が長時間当たるような場所は避けて植栽しましょう。

用土

シュウメイギク(秋明菊)は肥沃で保水性の良い弱酸性の土壌を好みます。土壌がアルカリ性に傾くと極端に生長が悪くなるので、コンクリート塀や家の基礎などコンクリートの近く、消石灰を撒くような場所には植えないように注意しましょう。地植えのシュウメイギク(秋明菊)は、湿り気の多いところが好きなので保水力が足りない場合は腐葉土を3割程度混ぜ込んでやり、マルチングすると良いでしょう。落葉樹がある場合はその近くに植えると落ちた葉が冬場のマルチング代わりになります。鉢植えのシュウメイギク(秋明菊)は、小粒赤玉土と腐葉土を混ぜたものに緩効性肥料を混ぜ込みます。

シュウメイギク(秋明菊)の育て方のポイント

水やり

地植えのシュウメイギク(秋明菊)は半日陰でじめっとした感じの場所であれば水やりは必要ありません。鉢植えのシュウメイギク(秋明菊)は夏場は特に株全体が熱くなり根が傷むので、直射日光が当たらない風通しの良い日陰で養生しながら早朝か夕方に水を与えるようにしましょう。

肥料

花後のお礼肥として緩効性の化成肥料か油粕を株から少し離れた場所に置きます。根の先端部分で肥料分を吸収するので、株元においてもあまり効果がありません。鉢植えや旺盛に生長している株では葉が出始めてから5月くらいまで月に1回液体肥料を水代わりに与えると良いでしょう。気温が高くなり始めたら肥料を与えないようにします。

病害虫

害虫はアブラムシが新芽やつぼみにつきやすいです。日の当たる場所に植え付けた場合は夏場にハダニが出ることもありますので、発生初期に殺虫剤を用いて防除しましょう。病気はうどんこ病がつきやすいので、株が込み合って風通しが悪くなっている場合は株分けなどをして風通しが良くなるようすると良いです。地際の部分に白絹病が出ると株が弱りますので、早めに殺菌剤で防除します。

シュウメイギク(秋明菊)の詳しい育て方

選び方

シュウメイギク(秋明菊)は開花前後の株が流通するので花の形や色の良いものを選びましょう。種を採る目的がある場合は一重の品種を選ぶようにします。また、葉や茎がしっかりしており病害虫に侵されていないものを選びましょう。管理の仕方によっては株に白絹病が出ている場合がありますので、株元を確認して白いカビのようなものがないものを購入しましょう。

種まき

シュウメイギク(秋明菊)の種は綿毛で風で飛ばされやすいので、種を採る場合は袋などを被せて保護します。12月~1月頃地上部が枯れ綿毛が浮いてきたら採取の適期です。種は鉢植えと同じ用土に播き、覆土せずに乾燥しないように管理します。5月~6月頃間引いて良い苗を選抜し、翌年の3月~4月頃1株ずつ植え付けましょう。

植え付け

シュウメイギク(秋明菊)の植え付け適期は芽が動き始める直前の3月~4月です。開花株を購入した場合は9月~10月でも植え付けられますが、しっかり水やりをして冬までに根が土になじむようにしましょう。地植えのシュウメイギク(秋明菊)は半日陰に根鉢の倍程度の広さを掘り返して元肥と腐葉土を十分に混ぜ込んで根鉢を少しだけほぐして植え付けます。鉢植えのシュウメイギク(秋明菊)は株がすぐに増えるので、やや大きめの鉢に植え付けましょう。根が回りやすく根詰まりを起こすと株が弱るので、鉢底で根の回り具合を適宜確かめるようにしましょう。

剪定・切り戻し

花後は種を採取する予定がない場合は花茎を切ります。また、シュウメイギク(秋明菊)は冬場は地上部が枯れるので、地際から刈り込んでおきましょう。生長が良いと春からランナーがどんどん伸びてきます。そのままにしておくと植え付けた部分からどんどん広がっていくので、必要なもの以外は切り取りましょう。

植え替え・鉢替え

鉢植えのシュウメイギク(秋明菊)は、1~2年に1度、一回り大きな鉢に植え替えましょう。

シュウメイギク(秋明菊)の花は8月の終わりごろから11月くらいまで開花します。株は年々大株になり、大株になったシュウメイギク(秋明菊)は、ワンシーズンでたくさんの花を咲かせます。

夏越し

シュウメイギク(秋明菊)は晩夏から秋にかけて咲く花なので、特別な夏越しの必要はありません。ただし夏場の強い直射日光が当たる場所への植栽は不向きなので、夏の日当たり環境を考えて植え付け場所を決めましょう。

冬越し

シュウメイギク(秋明菊)は宿根草です。木枯らしが吹く前ごろに、地際で株を刈り込みます。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

シュウメイギク(秋明菊)は株分けで増やすことができます。特に鉢植えのシュウメイギク(秋明菊)はすぐにいっぱいになってしまうほど増えるので、葉が展開する前に株分けをして株を更新すると良いでしょう。また、シュウメイギク(秋明菊)は春以降になるとランナーが地下茎から伸びてきます。地に着くと子株ができるので、掘り取って鉢植えにしたり、別の場所に植えましょう。シュウメイギク(秋明菊)は根伏せでも増やすことができるので、根を5cm程度に切り取ったら清潔な用土に寝かせて覆土します。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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