発生を予防したい!「べと病」の症状と対策

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べと病とは

カビ(糸状菌)による病気で、葉に発生します。

非常に多くの野菜で発生しますが、植物の種類により病原菌の種類が異なり、症状にも違いがあります。例えばネギ類では、葉に輪郭のぼけた黄白色の病斑ができ、のちに薄いすす状のカビが生えます。さらに症状が進むと、病斑の中央部が黒く変化して、組織が枯死します。発生すると被害が大きくなることがあります。

べと病が発生しやすい時期

べと病の発生時期は4月~9月頃

多湿で気温が低い(20℃前後)が発病しやすい条件です。
気温が低くて雨が続く梅雨時期と秋雨時期に発生が最も多くなり夏場は発生が減ります。

べと病が発生しやすい植物とは?

草花:アスター、クリスマスローズ、ハボタンなど
野菜:カボチャ、カブ、ダイコン、カリフラワー、ブロッコリー、キャベツ、キュウリ、シュンギク、タマネギ、ニガウリ、ネギ、ホウレンソウ、メロン、ルッコラ、ハクサイなど
果樹:ブドウなど

 

べと病の発生を予防するには?

次のような日常的な管理が効果あります。
・無病で健全な苗、種子を使用する。
・ビニールハウス、ガラス室での栽培では多湿で発生が増加するので、苗床では間引きをし、本畑での密植を避け、通風と採光を図り、排水をよくする。
・ホウレンソウなどの卵胞子形成野菜では輪作を徹底する。
・土中の病原菌が跳ね上げられないように、敷きわらやマルチングをする。
・ハウス栽培や雨よけ栽培では頭上潅水を行わない。

 

べと病が発生してしまったら?

発病した植物や被害残渣を除去します。
発病後の防除は極めて困難なので、発病の恐れがあるときは予防散布に努めます。薬剤を使う場合はダコニール1000、サンボルドーなど、対象作物に登録があるものを選んで、正しく予防散布しましょう。また、発生の初期に防除時期を逸しないように散布しましょう。

べと病の病原菌の詳細と発生植物の症状

和名はべと病、英名はDowny mildewと言います。ツユカビ科の数種の属の糸状菌(カビ)によって発生する伝染性(空気および水媒伝染)の病気です。べと病菌は生きた野菜の細胞でのみ生活でき、人工培養ができない糸状菌です。病気にかかった植物の末期や不良環境に遭遇すると、感染した組織内に卵胞子を生成し、越夏、越冬して次の植物への伝染源となります。

べと病が発生する野菜の種類と症状

非常に多くの野菜で発生しますが、植物の種類により病原菌の種類が異なり、症状にも若干の違いがあります。
アブラナ科の野菜、ウリ科野菜、ホウレンソウなどでは、葉に淡い黄色の不規則な病斑ができます。互いに融合して拡大し、中央部分は褐色で大型の病斑になります。葉脈で区切られて角ばった病斑になり、雨の日にはべたつきます。葉の裏側にはすす状や黄白色のカビが生えます。
ネギ類では、発病した部分の葉が黄白色になり、すす状のカビでおおわれて、やがて枯れます。

キュウリのべと病の症状と対処法

発生時期は6~7月と9月で、梅雨時や秋期の雨が多い時期に発生します。葉に葉脈に囲まれた黄色い斑紋ができ、被害が進むと下の葉が枯れ上がります。葉裏には灰黒色のカビが生え、胞子が風で周囲に飛散し、葉の気孔から侵入して伝染します。肥料不足で株が衰弱していたり、水はけ、日当たり、風通しが悪く、多湿の条件になると発生します。また、窒素肥料の施し過ぎや不足した場合に発生しやすくなります。
予防は排水性をよくし、泥はね防止にマルチを張ります。密植を避け、日当たりや風通しをよくします。病気が発生したら被害葉や植物の残骸を除去して伝染源を断ちます。

 

タマネギのべと病の症状

発生時期は5~6月の気温15℃以上で梅雨時の雨が多い時期に発生します。葉に不整形の黄色い斑紋ができ、被害が進むと下の葉から枯れ上がります。胞子が風で周囲に飛散し、葉の気孔から侵入して伝染します。肥料不足で株が衰弱していたり、水はけ、日当たり、風通しが悪く、多湿の条件になると発生します。

 

べと病のまとめ

・病気の原因
病原菌はカビの一種で、多くの野菜の葉に発生します。多湿時に多く発生します。
・日常の管理
株の上部からの水やりを避けます。泥が跳ね返らないよう株元に丁寧に与えるようにしましょう。また、マルチシートなどを敷いて灌水や雨の時の水の跳ね返りを防止して他株への伝染を防ぐことも大切です。
・農薬を使わないで駆除するには
症状が軽いうちに病気に侵された葉を全て切り取って畑の外に持ち出して処分しましょう。被害が株全体に及んだ場合は、株ごと抜き取り畑の外に持ち出して処分します。
・薬剤は発病初期のうちに散布する
どうしても化学薬品のようなものを使いたくない場合は、酢を薄めたものでも効果があります。

 

使用薬剤の特徴

サンボルドー

成分は水酸化第二銅(銅イオン)の殺菌効果を利用した薬剤で、べと病をはじめ細菌やカビによる病気に抜群の効果があります。

ダコニール1000

この薬剤は葉が変色する病気に効果抜群でべと病以外の病気にも使用出来るとても経済的な薬剤です。耐雨性と耐光性にも優れ、効力が長く続きますので使用回数が少なくて済み、残留性が低くなります。

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