べランダで家庭菜園をおしゃれに楽しむ。おすすめの野菜やハーブ23種
山田智美
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ベランダでも家庭菜園は簡単に作れます。ベランダ家庭菜園をおしゃれに楽しむコツや、必要な道具、育てやすいおすすめの野菜やハーブを紹介します。初心者さんでも簡単なベランダ家庭菜園のはじめ方です。
目次
- 家庭菜園とは?家庭菜園基礎知識
- ベランダで家庭菜園を始めましょう!プランターで育てるメリットと注意点
- ベランダ家庭菜園で最初に揃えたい道具13種
- 家庭菜園をベランダでおしゃれに楽しむコツ
- ベランダ家庭菜園におすすめの野菜13種
- ベランダ家庭菜園におすすめのハーブ10種
家庭菜園とは?家庭菜園基礎知識
家庭菜園とは、家庭は家の内部、菜園は野菜を育てる一区画、つまり自宅の敷地内に野菜を育てるスペースを作ること、または実際に育てることを意味します。
1株でも野菜を育てていれば立派な家庭菜園です。初心者さんでも気軽に始められます。
大切なのは、目的を明確にしておくこと。つまり、自分が食べたい野菜や作りたい料理をはっきりさせておくことです。育てて収穫しても食べ方がわからなければ、喜びも半減してしまいます。まずは食べたい野菜やよく料理に使う野菜から始めてみるとよいでしょう。
ベランダで家庭菜園を始めましょう!プランターで育てるメリットと注意点
ベランダで家庭菜園を始めるのは、とても楽しくて、ワクワクする作業です。土とプランターを用意すれば、ベランダ家庭菜園は今日からでも始められます。
プランターで育てるメリットと注意点を紹介します。
ベランダ家庭菜園!プランターで育てるメリット2つ
プランターで育てるメリット1
ベランダはお庭と違って土がないので、鉢やプランターで家庭菜園を作ります。
プランターで家庭菜園をするメリットは移動させやすいこと。季節や天候に応じてプランターを移動させれば、植物に最適な環境で育てることができます。
プランターで育てるメリット2
さらなるメリットは、一つのプランターが病害虫の被害にあったとしても、速やかに隔離するなどして、周囲への影響を最小限に食い止めることができます。
水やりや肥料の頻度も植物によって違います。プランターで育てていれば、それぞれの特性を生かした管理が容易になります。
ベランダ家庭菜園!プランターで育てる注意点2つ
ベランダ家庭菜園ではプランターの置き場所に注意が必要です。
注意点1|室外機
室外機の前は避けてください。室外機から出てくる風が植物を傷めてしまいます。
注意点2|避難通路
集合住宅の場合は、避難通路を塞いでしまわないように気をつけてください。避難通路を開けておくことは消防法で定められています。避難通路の場所はベランダによって壁だったり、床だったりと違いますので、きちんと確認しておきましょう。
ベランダ家庭菜園で最初に揃えたい道具13種
ベランダ家庭菜園に必要な道具を紹介します。絶対に必要な道具と、あると便利な道具に分けて説明していきましょう。
ベランダ家庭菜園に絶対に必要な道具5つ
- 育てたい植物のタネや苗
- 野菜用の培養土
- 鉢あるいはプランター
- 鉢底ネット
- 鉢底石
ベランダ家庭菜園にあると便利な道具8つ
1.移植ゴテまたはスコップ
植え付けや株分け、移植など、野菜を育てるために大切な土を掘ったりすくったりするのにあると便利です。
2.ジョウロ
野菜に水やりするのに必須の道具です。ヤカンやペットボトルでじゃばじゃばと水やりをしても問題ありませんが、ジョウロがあると効率よく作業を進められます。
3.支柱
豆の仲間など、つるになる野菜を育てる時に使います。支柱につるを誘引することでコンパクトに管理することができ、収穫も容易になります。
4.グローブ
土を直接触る作業は手に雑菌が付きやすいものです。特に手に傷があるときなどは、グローブをはめて作業を行いましょう。
5.ハサミ
摘心、切り戻し、誘引、とにかく家庭菜園に必須な道具のひとつであるハサミ。切れないハサミでの作業は雑菌が入り込むなど、野菜の生長にも影響します。
6.麻紐
大きく暴れた枝をまとめたり、ちょっとした小物を片付けたりするのに役立ちます。何より自然素材なので周囲の景色に違和感なく馴染みます。
7.プランツタグ
種や球根の植え付けなどが芽吹いてからある程度生長するまで、どこに何を植えたかわからなくなることもあります。そんな時プランツタグに名前を書いて挿しておけば、あとから混乱するのを防げます。
8.ポットスタンドやガーデンラック
ベランダの限られたスペースにたくさんのプランターを置くならポットスタンドやガーデンラックが役立ちます。高低差をつけることで平らに並べるよりもたくさんのプランターを管理することができます。
家庭菜園をベランダでおしゃれに楽しむコツ
おしゃれとは視覚で感じるものです。家庭菜園をベランダでおしゃれに楽しむコツは、きれいな景色を作ること。 おしゃれに楽しむコツを紹介します。
おしゃれに楽しむコツ1|レイアウト
雑多にプランターを並べるのではなく、エリア分けをしてまとめて配置するようにしましょう。日向が好きなもの、半日陰が好きなものというように日当たりの好みや、それぞれの特性を活かしてまとめると良いでしょう。
さらにその中で高低差をつければ、より立体的で自然感のあるおしゃれなベランダ菜園が出来上がります。
おしゃれに楽しむコツ2|ポタジェガーデン
ベランダ菜園もポタジェガーデンに倣ってみましょう。眺めて楽しむお花たちと、収穫を目的とした野菜やハーブなどを分けて管理するのではなく、それぞれの鉢やプランターを混在させるように配置します。
花が咲いたら眺めて香りを楽しみ、生長したら収穫して楽しむ。ポタジェガーデンは観賞するための植物も、収穫を楽しむ植物も、一緒に育てて楽しむお庭です。
土のないベランダという場所で、ナチュラルでおしゃれな家庭菜園を楽しめます。
おしゃれに楽しむコツ3|なりきる
ヨーロッパの田舎で暮らしているような気分になりきってみるのも楽しいのではないでしょうか。
エプロンをいっぱいに広げて、摘んだハーブや野菜を包んで部屋に戻ってくる。あるいはちょっとおしゃれなカゴを用意して収穫を楽しむ。
ベランダは自分だけの場所です。やってみたかったことを全部実行してみませんか。
ベランダ家庭菜園におすすめの野菜13種
1クレソン
- 植え付け期:4月~5月、9月~10月
- 収穫期:3月~7月、9月~12月
クレソンはきれいなグリーンの葉茎と独特の風味が特徴の野菜です。水が好きな野菜なので、水耕栽培でも育てられます。土に植えて育てる場合は、水切れを起こさないようにこまめに水やりをしましょう。
クレソン
- クレソンはヨーロッパからアジアの温帯にかけて広く分布する多年草の水生植物で、繁殖力が旺盛なため日本国内でも水辺でよく見られます。クレソンの和名はオランダガラシやオランダミズガラシと呼ばれています。 クレソンは横に這うように伸びて茎の途中から根を出しながら水深があるところでは水面に横たわるように浮いています。春には5~6ミリの小さな白い小花を茎の先に咲かせます。味はさわやかな苦みとピリッとする辛みが特徴です。水切れしないように注意をして土で栽培する事もでき、水耕栽培も容易です。冬場に5度を下回らないように管理すれば、真夏や真冬を除きほぼ1年中収穫できます。環境が合えばとにかくよく育ちます。
2ラディッシュ
- 種まき時期:3月~5月、9月~10月
- 収穫期:4月~6月、10月~12月
ラディッシュは真赤な色がかわいらしい、カブの仲間の根菜です。別名ハツカダイコンとも呼ばれるくらい、種まきから収穫までの期間が短いのが特徴です。
ラディッシュ
- ラディッシュの草丈は30cm弱で、2~4cm弱の球または楕円の根が肥大します。主に丸い形をしていることから、一見するとカブの仲間のように見えますが、ダイコンの仲間です。ラディッシュの葉を観察すると、カブの形とは違い、ダイコンの葉と同じ形をしています。 一般的なラディッシュの色は赤ですが、それ以外にも白、紅白、黄色や紫色、黒色の品種もあります。 ラディッシュは、種をまいてから20日くらいで収穫できることから、日本では「二十日大根(はつかだいこん)」と呼ばれていますが、品種にもよりますが、実際には収穫までに春夏で1か月ほど、秋冬で1~2か月ほどかかることが多いようです。 ラディッシュは小さな球体のため、プランターで育てる場合も深さをあまり必要としないことから省スペースで栽培することができます。他の野菜と比べて短期間で収穫できるのが利点です。
3ベビーリーフ
- 種まき時期:3月~6月、9月~10月
- 収穫期:4月~11月
ベビーリーフとは特定の野菜の名前ではなく、葉物野菜の若い葉のことを指します。種まきから30日くらいで食べられるようになるので、家庭菜園初心者さんに向いている野菜です。
ベビーリーフ
- ベビーリーフはサラダに入る野菜として今やお馴染みですが、直訳すると「赤ん坊の葉」。葉野菜の若葉のことをベビーリーフといいます。そのため、使われる種類は特に決まりがなく、彩りが良い種が配合されています。色あいも赤・緑・黄色系など、葉形も長卵形・ギザギザ形・縮れ葉などの葉の種類がバランスよく配合されています。 ベビーリーフは種をまいてから30日前後の栽培で収穫することができるため、ガーデニング初心者の方にも、おすすめな野菜です。 ベビーリーフの葉は柔らかく、いろいろな葉野菜の若葉の色あいには濃淡があり彩として楽しめ、栄養価にも優れた野菜です。 株ごと収穫することもできますが、1株を少し大きめに育てて外葉から収穫することもできます。 また、他の種類の余った種をまいて草丈が10cm前後になったら収穫すると自家製ベビーリーフMIXとして楽しむことができます。 ベビーリーフを外で栽培できない冬場は、室内のキッチンガーデンとしてプランター・水耕栽培でも育てることができ、一年中栄養価の高いベビーリーフを育てることができます。ベビーリーフは本当にいろんな栽培方法が楽しめます。
4スイスチャード
- 植え付け期:5月~11月
- 収穫期:通年
スイスチャードはカラフルな茎を持つ、アカザ科の野菜です。葉はホウレンソウのようなフォルムで明るいグリーン、茎は赤や黄色、オレンジ、紫など鮮やかな色をしています。サラダにしたり、オイルで炒めて食べることができます。
スイスチャード
- スイスチャードの和名である不断草(ふだんそう)という名は、真冬には生育は鈍りますが、ほぼ1年を通して育て収穫できることから名前が付いたといわれています。暑さ寒さに強いスイスチャードは、とても育てやすい野菜です。 スイスチャードの葉の軸は、赤・白・黄色・紫・オレンジなどカラフルな色合いがあり、サラダなどの彩りにもよく使われます。お洒落な野菜として、家庭菜園でも人気となっています。 日本では、まだ馴染みが薄い野菜かもしれませんが、最近では野菜として育てる以外にも、葉色の美しさからガーデニングのカラーリーフとしても育てられ、人気が出ています。 同じアカザ科のほうれん草が少なくなる真夏の時期にも収穫でき、淡白な味わいから、様々な葉物野菜の代用として料理に使われます。また、スイスチャードが小さいうちは、カラフルなベビーリーフとしても重宝します。
5チンゲンサイ
- 植え付け期:4月~5月、9月~10月
- 収穫期:5月~6月、10月~11月
非常に育てやすい野菜のため家庭菜園でも定番の野菜です。チンゲンサイは株ごと収穫するだけでなく、外葉からも順次収穫できるので長い間収穫を楽しめる野菜です。
チンゲンサイ(青梗菜・チンゲン菜)
- 1年のうち3/4以上の種まき期間があるチンゲンサイは、非常に育てやすい野菜のため家庭菜園でも定番の野菜です。夏の暑さにも強いですが、生育適温が20℃位なので秋に種をまいて育てたほうが大株に育ちます。 種をまいてから収穫まで50日ほどで収穫できますが、チンゲンサイは株ごと収穫するだけでなく、外葉からも順次収穫できるので長い間収穫を楽しめる野菜です。 原産地である中国では、結球しない菜類を「小白菜」といいます。チンゲンサイは「小白菜」の一種で、中でも葉柄部(軸)が緑色になっていることから「緑白菜」ともいわれ、「小白菜」と区別されています。 アブラナ科の野菜のため、冬の寒さで春にとう立ちし黄色い花を咲かせます。花が咲くころには葉の筋が硬くなるため食味は落ちます。葉の柔らかいうちに収穫しましょう。
6シソ
- 植え付け期:5月~9月
- 収穫期:5月~10月
シソは日本が誇る和ハーブとも言われる野菜です。さわやかな香りがあり、薬味の他、お肉やお魚のシソ巻き、天ぷらなど、食べ方も豊富です。
シソ(大葉)
- シソ(大葉)は草丈約70~80cm位の日本に昔から生育している植物です。シソ(大葉)の葉は柔らかく、とてもさわやかでよい香りが特徴的です。 シソ(大葉)は一度育つとたくさんの葉が茂り、収穫してもわき芽から次々と葉が生えてきます。こぼれ種でも発芽し、まいた記憶もない場所から生えてきたりもします。 緑色の葉紫蘇は別名大葉とよばれています。葉は緑色の他に赤紫の赤じそがあります。赤じそは梅干しの色付けなどに利用されたり、シソジュースの材料としても使用され鮮やかな赤色が魅力的です。 シソ(大葉)は、中国、ベトナム北部、韓国、日本に分布しています。日本では縄文時代の遺跡からも発掘されていることから、古くからシソ(大葉)が生育していたことが分かります。 中国後漢末期の名医「華佗」が食中毒の治療に使ったことから、蘇りの薬草として世に広められたといわれています。そのことから紫蘇と名付けられたとも伝えられています。
7ナス
- 植え付け期:5月~6月
- 収穫期:6月~10月
ナスは煮ても焼いても揚げてもおいしい野菜、洋から和までレシピもたくさんあります。植え付け時に元肥をしっかり施して栄養たっぷりの土で育てれば、おいしいナスが収穫できます。
ナス(茄子)
- ナスの原産はインドです。日本には奈良時代に中国から伝わり、古くから日本人に親しまれた野菜のひとつです。ナスの形は、丸や卵、中長、長形など様々な品種が栽培されています。幅広く料理にも使えるので和洋中問わず、味を楽しむことができます。 みなさんがよくご存じの縁起の良い初夢の順番「一富士、二鷹、三茄子」ですが、江戸時代の初物のナスは1個がなんと1両。そのため庶民が正月に初物のナスを食べることは、夢のまた夢…叶わぬ夢でした。初夢にナスが登場すると縁起が良いとされるのもこのことからうかがえます。 現在のようにハウス栽培がない江戸時代で、冬に高温作物のナスを作るためには、油紙障子でハウスのようなものを作り、馬糞や麻屑(あさくず)などを踏み込んだ発酵材でエコに温度を上げるなどして、手間暇かけて栽培していたそうです。
8水菜
- 植え付け期:5月~6月、9月~10月
- 収穫期:6月~7月、10月~12月
水菜はシャキシャキとした歯ごたえが人気の野菜です。サラダなど生食でも加熱しても食べられます。
水菜(ミズナ)
- 水菜の名前の由来は、畝間に水を溜めて栽培されたことから「水入り菜」と呼ばれ、そこから水菜と呼ばれるようになりました。水菜は昔から主に京都を中心に栽培されてきたので、関西以外では「京菜」と呼ばれることがあります。同じ水菜でも品種によって、株の形が横に広がる広茎の水菜や上に伸びる縦長の水菜があります。 水菜はアブラナ科特有の黄色い十字の形の花を咲かせます。花が咲いた後、水菜が種を作る時、自分以外の花粉を付けることによって受粉します。そのため、他の植物や他の品種と交雑しやすい性質があります。種を採取するときは、他の種類と交雑しないように、隔離して栽培する必要があります。 これだけ親しまれている水菜の歴史は、いつどの時代にどこから伝わってきたのか判明していません。この一つの要因として、水菜の交雑する特性のため、記録文書と照らし合わせ、同じ植物と特定できないことが考えられます。 水菜にとても似ている野菜として、同じく京都の伝統野菜「壬生菜(みぶな)」があります。違いは葉がギザギザしているか、していないかの違いです。ギザギザしている葉が「水菜」で、丸みのある葉が「壬生菜(みぶな)」です。
9ミニトマト
- 植え付け期:5月~6月
- 収穫期:7月~11月
ミニトマトはとても生長が早く、初夏に植え付けてから初秋まで次々と収穫が楽しめる野菜です。採れすぎたトマトは冷凍保存して、トマトソースやスープに利用できます。
ミニトマト
- トマトの原種は、大玉トマトではなくチェリートマト(ミニトマト)ということが植物学者たちの調査により分かっています。大玉トマトの方が突然変異として、チェリートマト(ミニトマト)よりも後に生まれました。アンデス高原に自生していたトマトの野生種は、いずれもチェリートマトの種類だったようです。 チェリートマト(ミニトマト)は原産地では多年草ですが、日本のような温帯で育てると一年草として栽培されます。 野生種のトマトは、メキシコから北米に伝わり、実際に栽培されるようになったのは19世紀に入ってからです。ヨーロッパへ伝わるには、コロンブスの新大陸発見が大きく影響し、ヨーロッパでトマトを食べるようになったのは、18世紀以降といわれています。 当初、トマトは観賞用として育てられ、食用とされることはありませんでした。というのも、新大陸からヨーロッパに伝わった時に、トマトの実がとても赤いために有毒植物と信じられていたからです。 日本に伝わったのは、17世紀の江戸時代ですが、同じように観賞用として伝わってきました。やはり「赤茄子」としての価値しか見出せず、しばらくの間観賞用としてのみ育てられていたそうです。 完熟の実にはほとんど含まれていませんが、じつはミニトマトやトマトの花・葉・茎などには、「トマチン」という有害物質が多く含まれています。そのため、ピーマンの葉は食すことはできますが、ニトマトやトマトの葉は食べることができません。 現在では、様々な品種が改良され、青臭さもなく、まるでフルーツのように甘いミニトマトもでき、人気の野菜の一つです。 ミニトマトは緑黄色野菜の1つで、クエン酸、リコピン、グルタミン酸など栄養も豊富。健康や美容に効果があることも人気の理由。サラダから、煮込み料理、ソースなど様々な料理に使えます。 ▼ミニトマトを使ったセミドライトマトの作り方はこちら 簡単!ミニトマトを使ったセミドライトマトのオイル漬け&4種のハーブクラッカー LOVEGREEN編集部のベランダで収穫したミニトマトを使って、セミドライトマトのオイル漬けと、4種のハーブ… 戸松敦子 2021.06.28 料理・レシピ
10ゴーヤ
- 植え付け期:5月~6月
- 収穫期:7月~9月
最近ではグリーンカーテンの定番として人気のゴーヤ。生長も早く実もよくなるので、育てやすい野菜です。独特の苦みが特徴で、食べ続けているうちにクセになります。
ゴーヤ
- ゴーヤの正式和名は「ツルレイシ」といいますが、沖縄本島では「ゴーヤー」、宮古島では「ゴーラー」、八重山地方(石垣島や西表島など)では「ゴーヤ」、九州では「レイシ」「ニガゴリ、ニガゴイ」などと呼ばれており、本州などでは「ニガウリ」とも呼ばれています。 テレビ番組をきっかけに全国的に普及し、ゴーヤという名前で親しまれるようになりました。独特な苦味のあるゴーヤは、暑い地域の夏バテ解消のメニューとしても全国的に有名です。 ゴーヤのグリーンカーテン 家庭菜園としてゴーヤを育てる以外にも、つる性植物の特性を利用して夏の緑のカーテンとしても人気のゴーヤです。 ネットに絡ませてカーテンやシェード風に仕立てるゴーヤのグリーンカーテンは、緑の森の中にいるような気分を味わえるだけでなく、室温を下げる効果もあり、暑い夏を乗り切るための人気のガーデニングアイテムになります。
11オクラ
- 植え付け期:5月~6月
- 収穫期:7月~10月
オクラは夏が旬のネバネバ野菜です。オクラは花がかわいらしいのも特徴です。オクラの花は朝開いて午後にはしおれてしまう一日花です。オクラを育てるなら、花のかわいらしさも楽しんでください。
12ルッコラ
- 植え付け期:3月~6月、9月~10月
- 収穫期:4月~7月、9月~11月
ルッコラは地中海沿岸原産の一年草です。ゴマのような風味があります。若い葉をサラダに入れて食べると大変おいしく、その他おひたしや炒め物、肉料理の付け合せなど、さまざまな料理で活躍します。
13チコリー
- 植え付け期:3月~4月、9月~10月
- 収穫期:4月~10月
チコリーはわずかに苦みのある葉がクセになる野菜です。明るいグリーンや濃い紫の品種があります。チコリーの葉の上に冷菜を載せてチコリーボートにすると、食卓を楽しく演出できます。
チコリー(アンディーブ)
- チコリーはヨーロッパ原産の野菜で、栽培の歴史は古く、古代エジプトにさかのぼります。 葉を食用にし、肥大した宿根を焙煎して珈琲のような飲用方法で飲まれていたようです。 普通に栽培される他に、軟白栽培の方法があります。 独特の苦みがあるチコリーですが、軟白栽培することで普通に栽培するよりも甘味が出るようです。 普通栽培ではチコリーの葉は品種により緑色や、赤色になりますが、軟白栽培ではクリーム色や薄い黄緑色になります。 春に種をまくと、初夏にとう立ちしやすい性質を持っているため、秋まきの方が育てやすいようです。 結球するタイプのチコリーの葉を一枚ずつ外すと、船の形をしています。それを、器のように見立て食材をのせるオードブルスタイルが多くみられます。
ベランダ家庭菜園におすすめのハーブ10種
1ローズマリー
- 植え付け期:3月~5月、9月~10月
- 収穫期:通年
ローズマリーは非常に強健で、乾燥した痩せ地でも育ちます。また強風にもよく耐える性質なので、非常に育てやすい植物です。ローズマリーには真っ直ぐ上に伸びる木立性と地面を這うように伸びるほふく性があります。春から秋にかけて、青から青紫、またはピンクの小さな花を咲かせます。
ローズマリー
- ローズマリーは、地中海沿岸地方が原産の常緑性低木です。ローズマリーは食用から化粧品まで幅広く利用されているハーブです。清々しい香りが特徴のハーブで、煮込みからグリルまで色々な料理に使われています。 ローズマリーは非常に強健で、乾燥した痩せ地でも育ちます。また強風にもよく耐える性質なので、非常に育てやすい植物です。ローズマリーには真っ直ぐ上に伸びる木立性と地面を這うように伸びるほふく性があります。ほふく性のローズマリーはグランドカバーとしても人気があります。ローズマリーは春から秋にかけて、青から青紫、またはピンクの小さな花を咲かせます。ローズマリーの花は環境さえあえば四季咲きです。
2イタリアンパセリ
- 植え付け期:4月~5月、9月~10月
- 収穫期:通年
イタリアンパセリはセリ科の植物です。春から栽培をはじめて、1年以上育て続けることができるハーブです。栽培する場所は半日陰でもOKなのも魅力。イタリアンハーブの苗が疲れないように花芽を摘み取ることで長期間収穫できます。
3チャービル
- 植え付け期:3月~4月、9月~10月
- 収穫期:3月~6月、9月~10月
チャービルは、育てやすく春まきでも秋まきでも収穫できる定番のハーブです。シダのような細かい切れ込みのたくさん入った葉は、古代ローマ時代からすでに食用とされてきました。サラダ、スープ、肉、魚、スイーツなど何にでも使える点はパセリに似ていますが、よりマイルドで甘い香りが特長です。
4ディル
- 植え付け期:4月~6月
- 収穫期:4月~10月
ディルは独特の風味で、魚料理やハーブビネガーなどに使われているハーブです。細かく刻んで、ドレッシングやマヨネーズなどの調味料にも使えます。ディルは葉以外に、種もピクルスなどに利用されています。
5レモンバーム
- 植え付け期:4月~5月、9月~10月
- 収穫期:4月~10月
レモンバームはシソ科の多年草のハーブです。レモンに似たさわやかな香りがするのでハーブティーや料理の香りづけとして使われています。レモンバームは初夏に小さな白い花が開花します。レモンバームの花はミツバチが好むことから、ギリシャ語でミツバチを意味する「メリッサ」という名でも呼ばれています。
6ミント
- 植え付け期:4月~6月、9月~10月
- 収穫期:4月~11月
ミントは最もポピュラーなハーブのひとつです。ミントというと、すっきりとしたさわやかな香りを思い浮かべる方も多いかもしれませんが、中にはアップルミントのようにほんのり甘くすっきりとした香りのミントもあります。
7ジャーマンカモミール
- 植え付け期:3月~5月
- 収穫期:3月~6月
ジャーマンカモミールは一年草です。甘い香りはリンゴにも似ており、乾燥させたものはカモミールティーとして人気があります。
ジャーマンカモミール
- 「カモミール」は、ヨーロッパから西アジアに生息しているハーブの一種で、乾燥させカモミールティなどお茶や薬草として昔から使われています。苗と種がありますが、比較的育てやすいため種から育てるのもおすすめです。 ハーブティーにする場合は、飲みやすいジャーマン種をおすすめします。甘い香りは林檎にも似ており、「ジャーマンカモミール」は一年草、「ローマンカモミール」は多年草です。日当たりのよい場所を好みますが、プランターで育てる事もできます。暑さや乾燥には弱いため、夏場に種まきは向かないので気を付けましょう。ジャーマンカモミールは花にしか香りがありません。ハーブティーにすると苦味がないので飲みやすいです。カモミールはヨーロッパでは昔から民間薬として使われてきたハーブのひとつです。
8タイム
- 植え付け期:3月~5月、9月~10月
- 収穫期:4月~11月
タイムは、シソ科のハーブです。種類が多く、立ち上がり上に伸びる立性のもの(コモンタイム)と這うように生育する匍匐性のもの(クリーピングタイム)に分かれます。食用にするタイムとはコモンタイムのこと。春~初夏に小さな花を咲かせます。
コモンタイム
- タイムは、シソ科のハーブです。種類が多く、立ち上がり上に伸びる立性のもの(コモンタイム)と這うように生育する匍匐性のもの(クリーピングタイム)に分かれます。一般的にタイムといわれているのはコモンタイムのこと。品種によって異なりますが、春~初夏に小さな花を咲かせます。料理の他にも、花はサシェにも使うことができます。 「コモンタイム」は、肉などの臭み消し、防虫効果、「ブーケガルニ」としてシチューやポトフなどの煮込み料理の風味付けに使われているタイムで、最も一般的なタイムです。野菜売り場のハーブのコーナーで売られているタイムもコモンタイムです。最近はコモンタイムから選抜されてできた品種がたくさんあります。 ブーケガルニとは、簡単に言ってしまえば、数種類のハーブや香りのする野菜をタコ糸などの糸で束ねた香りの束のことを言います。ヨーロッパでは、昔から肉や野菜を入れてコトコトと煮込むような料理にブーケガルニを入れて風味付けをしています。ブーケガルニに使う素材に決まりはありませんが、定番はタイム、パセリ、ローリエの組み合わせ。その他にも料理の種類にあわせて束ねる素材を選びます。日本の食品メーカーからも「ブーケガルニ」という名前で販売されています。 料理やお茶など、食材として利用するためにタイムが必要な場合は、品種名と利用用途(食用か観賞用か)がきちんと書かれている苗を選ぶと安心です。 タイムは品種によって生長の仕方も違います。園芸用として植栽するなら、植える環境にあわせて、下記の性質から、どちらが植える環境にあうかを決めてから品種を選ぶとようにします。 立性・・・立ち上がるように生長します。地植えにすると30cm以上の高さになります。コモンタイムは立性です。 ほふく性・・・這うようにして生長します。代表的な品種はクリーピングタイムです。這うように生長するので、丈は10cmくらいにしかなりません。ほふく性のタイムは、花壇の縁取りやグランドカバーにもなります。
9バジル
- 植え付け期:5月~9月
- 収穫期:5月~10月
バジルは食欲をそそるような香りが魅力の、シソ科のハーブです。春に種をまいて、初夏から秋まで収穫できます。気温の上昇と共にどんどん繁っていくので、プランターでも贅沢な量が収穫できます。寒さに弱いので、地面への植え付けは5月に入ってからにしましょう。
10ナスタチウム
- 植え付け期:4月~5月、9月~10月
- 収穫期:6月~11月
ナスタチウムはノウゼンハレン科の植物です。黄色やオレンジ色の鮮やかな花を咲かせます。ナスタチウムの花や葉、茎は食べるとピリッと辛い風味があります。蕾はケーパーの代わりに酢漬けにして食べることができるので、料理に取り入れたくなるエディブルフラワーです。
ベランダで家庭菜園を始めましょう。育てて眺めるだけでなく、さらに食べることができる家庭菜園は楽しみが2倍です。 朝起きて水やりをする、土の香りを嗅いで葉っぱの感触を確かめる。生活の中に心地の良い習慣ができます。一鉢からでも大丈夫。今日から始めてみませんか。
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