花屋さんに並ぶ「青い花」ってどんな花があるの?
熊木健二
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「男性だから花束は青がいいな。でも、青いお花で花束ってできるの?」
「青が似合う女性だから青の花束にしたい。でも、青い花って何があるの?」
そんな悩みを持った方、いるのではないでしょうか。実際に、”青の花や紫の花は1年を通して少ない”と言えます。
なので、青メインの花束をつくりたくても花屋さんに、そもそも花材がないなんてこともあります。青の花をメインでつくるのであれば、それぞれの花屋さんの仕入れや季節によって入荷するものしないものもあるので、どんな青い花を使いたいか調べておくとよいですよ。
そもそも”青い花”って何があるのか知らない方も多いかと思いますので、今回は”青い花・紫の花”を紹介します。
目次
美しい!青い花たち
まずは”真っ青”とも表現される美しい青い花をご紹介します。
ニゲラ
キンポウゲ科の花です。
ブラックシードといわれる黒い種が有名で、日本名では「クロタネソウ」とも呼ばれます。薄い花びらの透けるような爽やかな青色には癒されますよね。オールシーズン見かけますが5月、6月によく出回ります。
▼シックでさわやかなニゲラを紹介
ヒヤシンス
春の花として、水耕栽培も人気のヒヤシンス。
フラングレスフラワーという別名があるほどよい香りがします。茎の長さが短いので、ブーケに向いていると思いますよ。1月から3月くらいが旬の植物です。
▼ヒヤシンスの楽しみ方はこちら!
アガパンサス
ユリ科のヒガンバナの仲間です。駅の前の植栽やマンションの植え込みなどによく使われています。初夏に咲く花は小さなユリの花のようで、同じころにお花屋さんでもよく見かけます。
アガパンサス
- アガパンサスは、ユリ科の多年草で、5月下旬ごろから7月頃、光沢と厚みのある葉が茂った中からすっと花首を立ち上げて花火のような放射状の涼やかな青い色の花を毎年咲かせます。南アフリカが原産で種類は10~20種あり、その性質は大変丈夫で育てやすいため、公園や花壇の植え込みなどによく植えられています。 学名の「Agapanthus(アガパンサス)」は、ギリシャ語で愛を意味する「agape」と花を意味する「anthos」が語源となり、愛らしい花の美しさからこの名前が付けられています。南アフリカが原産で小さなユリに似た花をたくさん咲かせるので英名では「アフリカンリリー」と呼ばれ、和名では「紫君子蘭」と呼ばれます。 アガパンサスは、冬でも葉が枯れない多年草タイプのものと、冬になると地上部が枯れる宿根草タイプのものがあります。大きさは、大人の膝丈にも満たないくらいの大きさのものから、1mを超える大型のものまであります。花色は赤みがかった紫~青紫、白があります。紫色の花でも、色は濃いものから薄いものまでさまざまです。つぼみのまま花が開かないといった、少し変わった面白い品種もあります。
デルフィニウム
青い花と言えば、デルフィニウムというほど通年みられます。
デルフィニウムは置いてあるお花屋さんも多いのではないでしょうか。繊細で柔らかな花びらが美しい植物です。暑いと花がくたっと下がりやすいので要注意。
ブルースター
ガガイモ科の植物で、別名オキシぺタルムと言います。
ブルースターの名前のとおり、花は青い星のよう。ブーケやフラワーアレンジメントにもよく使用されています。
とても可愛い花ですが、茎から白い液体が出るのでかぶれやすい人は要注意。白い液体が手についたら、目などこすらないようにしてすぐに洗いましょう。
▼ブルースターを使った花あしらいをチェック!
アジサイ
初夏の青と言えばアジサイですね。
青・水色の花で、ボリュームのある花束やブーケを作るなら、アジサイが一番ですね。まるまるした姿が人気です。アジサイは別名ハイドランジア。水の器という意味だそうです。
▼アジサイでドライフラワーを作ってみよう!
ルリタマアザミ
ルリタマアザミに「ベッチーズブルー」という品種があります。とげとげとした質感が素敵。なかなか珍しい形をしたお花ですよね。
ルリタマアザミ(エキノプス)
- エキノプスは地中海沿岸の半常緑の多年草です。エキノプスの中でもEchinops ritroは、ルリタマアザミという名前で流通しており、園芸品種も多く出回っています。真直ぐに伸びた茎の上に丸いボール状の花を咲かせます。その花色が深い紫がかった青であることから、ルリ(瑠璃)タマアザミという名前がついたようです。アザミと呼ばれていますが、アザミではありません。同じキク科のヒゴタイ属になります。 深い青をした花色も、少し銀色がかった葉と茎も、微妙なニュアンスの配色が美しい植物です。丸い花は小さなお花の集合体で、ひとつひとつの小花が開いていくと、また違った青を楽しめるところも魅力です。
アネモネ
アネモネはキンポウゲ科の植物です。
青や赤、白、ピンクなどはっきりした色合いが多く、春の花としても有名。ファンも多い可愛らしい花です。
▼光と温度に反応する?アネモネについて
“青系”におすすめ!紫の花
アリウム
葱坊主とも言われるアリウム。
ブルーパフュームという品種の花色がとてもきれいです。ニンニクやタマネギの仲間なので、茎の臭いがネギ!ですが、まるまるしててとても可愛い花です。春から初夏に出回ります。
ルピナス
春に出回るマメ科の植物です。
ノボリフジとも呼ばれ、まさに藤の花を逆さにして上っているような姿にも見えます。淡い青・紫系のお花でまとめるととってもかわいいですよ。
チューリップ
春の代表ともいえる球根花、チューリップ。
チューリップといえ、歌にもあるように「赤・白・黄色」といった明るい色合いのお花が多いですが、紫色のチューリップもシックで美しいですよね。
▼チューリップのダークな色合いも紹介
トルコキキョウ
通年でまわるトルコキキョウ。花束やブーケをつくるときに、ボリュームが出せます。
最近はバラのかわりにトルコキキョウを使うことも多くなっているんだとか。
バラ
色のバラエティがとっても多いバラ。花束には定番の植物ですよね。
バラは赤色の色素を持っているため真っ青なバラというものは今のところありませんが、かわりに使用されているのが紫色のバラ。とても上品で美しい色をしています。
クライミング・ローズ(つるバラ)
- バラ科・バラ属の落葉性の低木・花木で、その多くは葉や茎にトゲを持ちます。樹形からブッシュローズ(木立ち性)、シュラブローズ(半つる性)、クライミング・ローズ(つる性、つるバラ)の3タイプに分けられています。つるバラ(クライミング・ローズ)は茎の節間が長く伸び、支柱に寄りかかって生育するか地面をはう特徴があります。 朝顔のなど他のつる性の植物とは違ってアーチやパーゴラ、ポール、オベリスク、フェンス、トレリスに誘引して育成し、鑑賞します。花は小輪から大輪まであり、咲き方は一季咲きから繰り返し咲き、四季咲きがあります。また花色もさまざまで、香りも品種によって色々あります。枝は品種によって2m〜10m以上になるものもあります。庭や住まいを立体的に演出できる魅力的な薔薇です。
先述したように、青色の花は元々少ないので、青い花だけの花束やブーケをつくってもらいたいときは早めにお花屋さんに相談することをおすすめします。お店や時期によっては青の花材がほとんどないという場合もあります。そんな時は、青い花をワンポイントに入れて季節の花でまとめるのもオススメです。
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