アガパンサスの育て方|植物図鑑

植物名
アガパンサス
学名

Agapanthus

英名
African lily
和名
紫君子蘭
別名・流通名
アフリカンリリー
科名
ユリ科
属名
アガパンサス属
原産地
南アフリカ

アガパンサスの特徴

アガパンサスは、ユリ科の多年草で、5月下旬ごろから7月頃、光沢と厚みのある葉が茂った中からすっと花首を立ち上げて花火のような放射状の涼やかな青い色の花を毎年咲かせます。南アフリカが原産で種類は10~20種あり、その性質は大変丈夫で育てやすいため、公園や花壇の植え込みなどによく植えられています。

学名の「Agapanthus(アガパンサス)」は、ギリシャ語で愛を意味する「agape」と花を意味する「anthos」が語源となり、愛らしい花の美しさからこの名前が付けられています。南アフリカが原産で小さなユリに似た花をたくさん咲かせるので英名では「アフリカンリリー」と呼ばれ、和名では「紫君子蘭」と呼ばれます。

アガパンサスは、冬でも葉が枯れない多年草タイプのものと、冬になると地上部が枯れる宿根草タイプのものがあります。大きさは、大人の膝丈にも満たないくらいの大きさのものから、1mを超える大型のものまであります。花色は赤みがかった紫~青紫、白があります。紫色の花でも、色は濃いものから薄いものまでさまざまです。つぼみのまま花が開かないといった、少し変わった面白い品種もあります。

アガパンサスの詳細情報

園芸分類 球根
草丈・樹高 20㎝~1.5m
耐寒性 強い
耐暑性 強い
耐陰性 強い
花色 淡紫、ピンク、白、青紫
開花時期 5~7月

アガパンサスの育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
植え付け
植え替え
増やし方
肥料
開花

アガパンサスの栽培環境

日当たり・置き場所

アガパンサスは、日当たりと水はけのよい場所を好みます。日当たりは半日陰程度までなら栽培可能ですが、極端に光が足りないと花が咲きません。アガパンサスは冬でも葉が枯れない多年草タイプのものと、冬になると地上部が枯れる宿根草タイプのものがあります。落葉する宿根草タイプのアガパンサスの方が耐寒性が強い性質があります。アガパンサスは品種によって丈が違うのと、数年するとかなり大きくなるので、隣の植物との間隔は大きくとったほうが良い植物です。

用土

アガパンサスは、やせ地でも育つ植物なので、用土にこだわる必要はありませんが、水はけのよい用土がおすすめです。地植えにする場合は植え付けの前に庭土と腐葉土を1対1の割合になるようにたっぷりと有機物を混ぜ込み、元肥もいれておきましょう。

アガパンサスの育て方のポイント

日常の管理

アガパンサスは、乾燥に強く土の表面が乾いたらたっぷりお水をあげましょう。花が咲く時期は萎んだ花は摘みとってあげると、新しい蕾が次々と咲きます。

水やり

アガパンサスは、乾燥には比較的強いですが、過湿には弱く、毎日土が乾く前に水を与えてしまうと、株全体が弱って根ぐされを起こすことがあります。庭植えの場合はよほど乾燥した日が続かない限り水やりは不要です。

肥料

アガパンサスは、春と秋に少量の化成肥料を施します。

病害虫

アガパンサスは、アブラムシの被害を受けることがあるので、発生したらスプレータイプの殺虫剤をやりましょう。生育期に株元に粒剤の殺虫剤を予防散布しておくのも効果があります。その他の病害虫の被害はほとんどありません。

アガパンサスの詳しい育て方

選び方

アガパンサスは、ポット苗の場合は少なくとも3株ほど入ったものを選んでください。小さい株だと植え付けした年には咲かず、翌年になることがあります。また冬場に落葉するタイプと常緑のアガパンサスがあるので、住んでいる地域にあった品種を選ぶことも大切です。一般的に落葉するアガパンサスの方が耐寒性があります。

種まき

アガパンサスは、種を採取してから何年も経った種は発芽しにくくなるので、採取した種は出来るだけ早くまきましょう。ただし種から育てると開花までに4~5年かかります。

植え付け

アガパンサスは、日当たりと水はけのよい場所を好み、株張りが大きくなるので品種にあわせた場所を選ぶようにしてください。アガパンサスは日陰でも育ちますが、花つきが悪くなります。
霜が降りる地域ではバークや腐葉土などでマルチングをしてやると冬場の葉傷みが少なくなります。

剪定・切り戻し

アガパンサスは、花が終わったら花茎の根元からカットします。

植え替え・鉢替え

地植えのアガパンサスは、植えっぱなしで大丈夫な植物ですが、鉢植えのアガパンサスは、鉢底から根が出てきたら株分けをかねて新しい土に植え替えをしましょう。

アガパンサスは、最初はネギ坊主のような形をしていますが、5月下旬ごろから7月頃の梅雨時に、写真のように皮が破けてたくさんの花が顔を覗かせます。

 

花は小さなユリの様な形で、いっぺんにすべてが咲かず、徐々に開花していきます。花は切り花としても初夏に流通しています。

収穫

アガパンサスは、種を収穫したい場合、咲き終わった花は切らずに育てると放射状の花先に三角錐の底辺を2つ繋ぎ合わせたような長細い種が出来ます。枯れるまで待ち、種を収穫しましょう。

夏越し

アガパンサスは、暑さに強いので特別な夏越しの必要はありません。

冬越し

常緑のタイプのアガパンサスの冬越しは、株元に落ち葉やワラなどを敷いてマルチングをして防寒をしましょう。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

アガパンサスは、早春の3月頃か初秋の9~10月頃が株分けの適期です。何年も同じ鉢で育てていると株が老化し、花つきが悪くなることがあります。また地植えのアガパンサスも、球根が混み合うと花つきが悪くなるため、株分けをすると花つきがよくなります。
ただしあまり小さくわけてしまうと花が咲かないので、少なくとも4~5芽はつけて大きめにわけることがポイントです。葉が10枚程出た時に花芽を付ける事から、株分けの際は10枚の葉を目安に株を分けるとよいでしょう。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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