ユーカリの育て方|植物図鑑

植物名
ユーカリ
学名

Eucalyptus

英名
Eucalyptus
科名
フトモモ科
属名
ユーカリ属
原産地
オーストラリア、タスマニア島、ニュージーランド

ユーカリの特徴

ユーカリはフトモモ科ユーカリ属の常緑高木です。自生地では100m程の高木になるものもあります。ユーカリは非常に種類が豊富で現在確認されているものだけでも800種は優に超していると言われています。

ユーカリは枝葉の他、花や果実にも芳香があるのが特徴です。リラックス効果や虫除け効果があると言われ、精油やハーブティー、化粧品などで利用されています。

最近ではユーカリの切花も人気で、生花店の店頭でも頻繁に見かけるようになりました。ドライフラワーになりやすいというのも人気の理由で、スワッグやリースなどの花材としても多く利用されています。

ユーカリは品種を選べば日本でも庭木として楽しむことができる樹木です。ただし庭植えにすると思いのほか高木になるので、植える場所を考えてからにしたほうがいいでしょう。鉢植えのユーカリは剪定を行うことで、ある程度サイズの管理ができます。

ユーカリの葉はコアラが食用にすることでも有名ですが、ユーカリの葉であれば何でもいいということはありません。実際にコアラが食用とするのは800種以上もあるユーカリのうちの数種類だそうです。

ユーカリの詳細情報

園芸分類 オーストラリアプランツ
草丈・樹高 5m~100m(品種によって異なる)
耐寒性 品種により異なる
耐暑性 強い
花色 白、ピンク、黄、オレンジ、赤など
開花時期 品種により異なる

ユーカリの種類

ユーカリ・ポポラス

ユーカリ・ポポラス

  • ユーカリ・ポポラス(ユーカリ・ポリアンセモス)は、丸やハートの形がかわいいので、最近とても人気のあるユーカリの一種です。庭のシンボルツリーをはじめとして、切り花、ドライフラワーなどでも人気の植物です。

ユーカリ・グニー(シルバードロップ)

ユーカリ・グニ―(グニユーカリ)

  • ユーカリ・グニ―はフトモモ科の常緑高木です。原産地の南半球では20mを超す高木になります。銀葉と呼ばれるシルバーがかったグリーンの葉が美しい樹種です。丸みを帯びた葉のフォルムも可愛らしく、枝の華奢さも相まって切り花でも庭木としても人気があります。 日本の気候でも育てやすいことから庭木や鉢植えでも流通しています。ユーカリ・グニ―(グニユーカリ)は植えっぱなしにしておくと、とても大きくなるので、適宜剪定を行うようにしましょう。 ユーカリの仲間は乾燥した気候を好みますが、ユーカリ・グニ―(グニユーカリ)はユーカリの中でも比較的湿度に強い品種です。それでも日本の夏の高温多湿には弱く、夏季は少し元気がなくなります。ユーカリ・グニ―(グニユーカリ)は風通し良く蒸れにくい環境で管理する必要があります。 また冬の寒さにも弱いので、冬季の植え付けや植え替えは行わないように気をつけてください。

ユーカリの育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
植え付け
植え替え

ユーカリの栽培環境

日当たり・置き場所

ユーカリは日当たりと風通しのよい場所を好みます。

用土

ユーカリは乾燥気味を好むので、水はけのよい用土にしましょう。

ユーカリの育て方のポイント

水やり

ユーカリは乾燥気味を好みます。地植えのユーカリは根付いてからは特に水やりの必要はありません。鉢植えのユーカリは表土が乾いて白っぽくなったらたっぷりと水やりをします。

肥料

ユーカリは痩せ地でも育つ植物です。植え付け時に元肥をしっかりと入れておけば、特に追肥の必要はありません。

病害虫

風通しが悪いとカイガラムシがつきやすくなります。見つけたら、歯ブラシ等でこそぎ落とすようにします。

ユーカリの詳しい育て方

選び方

ユーカリを選ぶときには主幹がしっかりとしていて、葉が黄色くなっていないものを選びましょう。

植え付け

ユーカリの植え付けは真夏と真冬を避けた、春から初夏、または秋の暖かい時期に行いましょう。

仕立て方

ユーカリはとても大きくなる樹木です。主幹が細い状態で樹高が伸びていく安定が悪くなり倒れやすくなります。早めに支柱を立てるようにしましょう。

剪定・切り戻し

ユーカリの剪定は、春か秋の気候のよいときに行いましょう。真夏と真冬はユーカリに負担がかかる為、大きな剪定は避けたほうがよいでしょう。

植え替え・鉢替え

鉢植えのユーカリは1~2年に1度は植え替えを行いましょう。植え替えは1回り程度大きな鉢を選びましょう。植え替えは、真夏と真冬を避けた春か秋の気候のよい日に行うと、ユーカリへの負担が少なくてすみます。

植え替え後はたっぷりと水やりをします。

ユーカリの花は品種によって咲く時期が異なります。花色は白やクリーム色から、ピンク、オレンジ、黄色、赤などがあります。

夏越し

ユーカリは加湿を嫌います。夏の蒸れに注意して、風通しをよくするように管理しましょう。

冬越し

ユーカリは、品種によっては寒さに弱いものもあります。適宜室内に移動させるなどしてください。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

ユーカリの品種によっては挿し木で増やせるものもあります。

ユーカリの剪定について

伸びすぎてしまったユーカリ。  枝の密度が高くなると蒸れて虫が発生することがあるため風通しを良くする目的と、根が浅く張るため重心が木の上部にあると風で倒れて枯れてしまうことがあるため軽くする目的で、剪定することにしました。

伸びすぎてしまったユーカリ。

風通しをよくする目的と、樹形を整える為に剪定をすることにしました。

ユーカリの剪定時期は春と秋

剪定に適した時期は春(3月~5月)と、秋(9月~10月)です。剪定のポイントは、全体のバランスを見ながら枝を切って、反対側の景色が透けて見えるような透かし剪定をすること。伸びすぎたり混みすぎたりしている枝を適度に透かし、枝の密度を適正にすることで、日当たりや風通しがよくなります。虫の予防になったり間延びしにくくなるため、樹形をきれいな形で保つことができます。

風通しをよくするために枝を整理することが目的の剪定は、枝の付け根からカットします。樹形を整える為や、脇芽を出す為に行う摘心は葉の付け根からカットするようにします。

風通しをよくするために枝を整理することが目的の剪定は、枝の付け根からカットします。樹形を整える為や、脇芽を出す為に行う摘心は葉の付け根からカットするようにします。

ユーカリの摘心

ユーカリはどんどん伸びるので、全体のバランスを整えるように“摘心”を行いましょう。枝先にある芽を事前に取り除くことで脇芽を発生させ枝を増やしたり、葉を大きく丈夫にすることができます。

ユーカリの摘心やってみた

ここがユーカリの先枝の芽。

ここがユーカリの先枝の芽。

 

カットしておくと・・・

葉の付け根でカットします。

 

脇芽が生えてくるので成長して来たらお好みの樹形に整えていきましょう!

脇芽が生えてきます。この脇芽が新しい枝へと生長していきます。

 

葉の付け根で剪定することで枝分かれし、密度の高い樹形のユーカリになります。

葉の付け根で剪定することで枝分かれし、密度の高い樹形のユーカリになります。

 

支柱を立てよう!

ユーカリは、若木のうちは主幹が細く、強風の影響で倒れてしまうこともあります。安定させるためにユーカリに支柱を立てるようにしましょう。

ユーカリは、若木のうちは主幹が細く、強風の影響で倒れてしまうこともあります。安定させるためにユーカリに支柱を立てるようにしましょう。

 

ユーカリの主幹に添えるように支柱を立て、数か所紐で軽く結びます。

ユーカリの主幹に添えるように支柱を立て、数か所紐で軽く結びます。

 

支柱を立てたことでユーカリが安定しました。

支柱を立てたことでユーカリが安定しました。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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