バジルの育て方!摘芯、切り戻しをして長くたくさん収穫する方法

金子三保子
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バジルの種まき、苗選びから植え付け、日々の管理、保存法などバジルの育て方をご紹介します。バジルはイタリア料理には欠かせないハーブの一つです。たくさんあるハーブの中で庭やベランダで育てておくと便利なハーブバジル。育て方の基本を知っておくと1つの苗で秋までたくさんのバジルを収穫できます!
目次
バジルの入手方法~種まきと苗の購入
バジルは種まきかポット苗で購入します。
バジルの種まき
バジルは種の発芽には20℃以上の温度が必要なので、種まきは4月下旬から5月の気温が安定して遅霜の心配がない頃にまきましょう。バジルを地植えにしたい場合は、ポットで苗を育てた後に定植するか直播きにします。種が重ならないようにまき、バジルは光発芽性*なので覆土はせずに十分に水を与えます。発芽したら日に当てつつ乾燥させないように管理します。本葉が2~3枚出てきたら込み合った部分を間引きします。間引きしたバジルは、ベビーリーフとして料理に使うことができます。
*光発芽性とは? 種の発芽に光が必要な植物の性質。
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バジルのポット苗での購入
ブッシュバジル
葉っぱの色が生き生きとした緑色で、茎が太く節が詰まっているバジルの苗を選ぶようにしましょう。
最近バジル苗の出回りが早まる傾向にあり、4月上旬からバジルの苗が販売されているのを見かけますが、バジルを露地栽培で育てるなら、苗の購入はゴールデンウィークの頃以降に買うことをおすすめします。
バジルは寒さには弱いので、寒の戻りで寒さにあたってしまうと葉っぱが黒くなってしまって、最悪の場合枯れてしまいます。なぜならば東京で4月の中旬くらいまでの夜間の気温が低い日は、バジルにとっては耐えられない寒さだからです。もし4月中旬までにバジル苗を買ってしまった場合は、ゴールデンウィークの頃までは夜間だけ室内に取り込んだ方が安全です。
バジルの育て方・植え付け
バジルはお日様が大好きなハーブです。日当り風通しの良いところで管理します。
購入したバジルのポット苗はポットから根鉢を崩さないように取り出し、苗の土の表面が浅く潜る程度まで用土で埋め戻します。植え付け後は水をたっぷりと与え、用土に肥料を混ぜ込んでいない場合は粒状の緩効性肥料をまいておきましょう。バジルは暑いのが大好きなハーブです。4月の間は遅霜など気温が急に下がる日もあるので、地植えのバジルの定植は5月以降の方が安全です。
バジルの土と肥料
バジルは保水力の高い有機質に富んだ土を好みます。バジルを地植えにする場合は保水性の高い培養土をすき込むか、完熟堆肥と腐葉土を十分にすき込んであげるとよいでしょう。鉢やプランターで楽しむ場合は、市販の有機質の高い培養土かハーブ用の土を利用しましょう。
肥料は植え付け時に緩効性肥料を与え、生長期の5~9月にかけてはハーブ用の肥料を規定の量と頻度で与えます。バジルは肥料切れを起こすと下の方の葉が黄色く変色して落ちてくるので注意しましょう。
バジルの水やり
バジルは水を好み乾燥には弱いため、水切れを起こさないように注意します。「乾いたらたっぷりと」を目安に、朝の涼しいうちに水やりをします。真夏の鉢植えのバジルは水切れを起こしやすくなるので、鉢の土の表面に注目して夕方にバジルがぐったりと水切れをしているようなら、気温が下がる頃に再度水をたっぷり与えましょう。
バジルの病害虫
バジルは、アブラムシやハモグリバエがつくことがあります。できるだけ早めに見つけて捕殺するか、被害が多い場合は茎や葉ごと摘み取りましょう。また、ヨトウムシによって一晩で丸坊主にされることもあります。昼間は株の近くの土の中にもぐりこんでいるので掘り出して駆除しましょう。夏場はハダニがつくことがあるので、水やりの際に葉水をあげると予防になります。
▼できるだけバジルを無農薬で育てたい方におすすめ!
バジルの育て方・摘芯、切り戻し剪定
バジルは暑い地域が原産のハーブなので、気温が高温になってくると次々と新しい葉っぱを出して生長します。そのまま茎を切らずに伸ばしていくと、7月後半から8月にかけてがバジルの花の季節です。一年草扱いのバジルは花を咲かせた後は新しい葉を出す事より、次の子孫を残すために種を付けることにエネルギーが集中します。バジルは花を咲かせると葉は固くなり味も落ちてくるのでバジルの葉を収穫するために育てているなら、適切なタイミングに摘芯という剪定作業をしていくことが必要になります。この作業を繰り返すと、初夏から秋までたくさんのバジルを収穫することができます。
バジルの摘芯
バジルの草丈が20cm程度まで生長したら、摘心して側芽の生長を促します。摘芯のやり方は地面から数えて2~3節目の少し上を清潔な鋏で切ります。地面から2~3節くらい育っていれば、いつでも摘芯は出来ます。
バジルの切り戻し剪定
バジルは花の咲く時期が7月半ば過ぎから8月なので、花の開花よりも前の7月上旬ごろにモリモリに育った葉っぱを全体的に三分の一~半分くらいに切り戻します。脇芽の生長を促すのと蒸れやすい季節の蒸れ防止にもなります。剪定した葉っぱは料理などに利用しましょう。
摘芯・切り戻しの方法
生長したバジルの一番上をめくると茎の両サイドに小さな脇芽ができています。
オレンジの部分のバジルの茎を摘芯剪定します。
茎がたくさん出て葉っぱと葉っぱが触れ合って蒸れそうな時は、葉っぱをすくような意味で一部はピンクの部分で切るのも梅雨などの蒸れやすい季節にはおすすめです。
摘芯完了。小さな脇芽が一番上になりました。しばらくするとこの葉が伸びてきて新しい茎に生長していきます。
バジルを摘芯するとよいこと
バジルは育て方次第で、ワンシーズンで収穫できる葉っぱの量にかなりの違いがあります。摘芯をすると、今まで1本だった茎が2本になります。この摘芯を繰り返すと茎が倍々に増えるので収穫量も増えます。
摘芯をしないでバジルの花を咲かせると、8月ごろに種をつけた後は急に元気がなくなってくるのですが、摘芯をするとバジルとしては次の花を咲かせるために(子孫を残すために)新しい葉を出していくので、収穫できる時期が伸び収穫量も増えます。摘芯すると長くたくさん収穫できるのです。