秋に植えよう!植えっぱなしで毎年開花する球根の花10選
金子三保子
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10月~12月は春に咲く球根花の植え付けシーズン。夏頃から園芸店や通信販売で、色々な秋植え球根が販売されていますね。
球根の植え付けってなんだか難しそうと思われがちですが、ガーデニング初心者さんにおすすめなのが「植えっぱなし球根」。植え付けさえすれば、あとは自然が育ててくれる、ガーデニング初心者さんにはおすすめの植物です。
今回は秋に植えて春から初夏に咲くおすすめの植えっぱなし球根をご紹介します。
目次
秋植え球根は早めに用意!
球根類の流通は、長い期間販売される花やグリーンの苗ものに比べて季節限定の売り切り商品です。お店の規模にもよりますが、売り切れたら再入荷の可能性が少ない商品です。人気の品種の球根から売り切れていくので球根は早めに買うことをおすすめします!
良い球根の選び方
大きくてずっしりと重みがあって、皮があるものは皮に艶がある球根を選びましょう。同じ品種なら大きいほど良い球根である可能性が高いでしょう。
触ったときに柔らかかったり、カビが生えている球根は、鮮度や品質的に問題があるので花が咲かない可能性があります。お店では良い球根から売れていくので、早めに買った方が良い球根を選ぶことができます。
植え付け時期までの保管
球根は早めに買っておいた方がよいのですが、植え付ける時期はそれぞれの植物の植え付け時期まで待ちます。早く植え付けすぎると葉っぱが伸びすぎるので、適切な時期に植え付けるのが大切です。
球根の保管場所は涼しくて風通しのよい場所で保管しましょう。球根は暑さに弱いので、直射日光が当たる気温が高い場所で保管した球根は花が咲かない可能性があります。また、ジメジメとした湿度が高い場所に保管しておくとカビが生える原因になるので注意が必要です。
植え付け時期の目安
秋植え球根の植え付け時期はそれぞれの植物によっても違いますが、一般的に気温が肌寒くなってくる15℃前後くらいの時期が最適です。
球根の植え付け時期は地域によって差があります。「紅葉の見ごろ」が、その年の基準になる一番わかりやすい目安です。
同じ東京でも夏から秋、晩秋にかけての気温のアップダウンは毎年変わりますので参考にしてみてください。
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植えっぱなしで毎年開花する球根の花10選
植えっぱなし球根って?
球根の中には、花が終わったら球根を堀りあげて管理する球根があります。それに対して植えっぱなし球根は、一度植え付けたら掘り起こす必要がなく、そのまま植えっぱなしにしておくと翌年も花が開花します。種類によって長年植えっぱなしにできるものもあれば、数年に一度掘り起した方が長く楽しめる球根があります。
それでは秋に植えて春に咲く、植えっぱなしOKのおすすめの球根の花をご紹介します。
1.スイセン
開花時期 種類よる
スイセンは品種によって秋咲き、冬咲き、春咲きと開花時期がかなり違います。3~4年は植えっぱなしでも大丈夫な球根の花です。ひとつの茎にひとつの花が咲いているスイセンの他、日本水仙のような房咲きのスイセンもあります。最近は色や咲き方がとても豊富になってきました。
水仙(スイセン)
- 水仙(スイセン)は、早春に花を咲かせる春を告げる球根植物のひとつです。白と黄色以外にピンクや緑、オレンジなど、色とりどりの花が咲きます。水仙(スイセン)の園芸品種の数は数万品種もあり、とても種類が豊富です。品種によって一本の茎から一本の花が咲く種もあれば、日本水仙のような房咲き種もあります。最近では八重咲種など、新品種の水仙(スイセン)が毎年のように登場します。水仙(スイセン)は、主に冬咲きと春咲きの品種が多いですが、中には秋に咲く品種もあります。 水仙(スイセン)は、数年間は植えっぱなしで管理でき、環境が合えば球根が年々増えていくのでガーデニング初心者にはおすすめの球根の花です。球根をまとめて植え付けておくと、年々分球し、とても見事な空間となります。日本全国には、たくさんの水仙(スイセン)の群生スポットが存在します。
2.ムスカリ
開花時期3~4月
ムスカリはコンパクトなサイズで大きくなっても草丈15cmほど。寒さに強くて庭に植えると自然分球で増えます。小さな寄せ植えに使ってもかわいい素材ですが、広い空間にたくさんのムスカリを植え付けても見事な光景になります。最近は色や形の種類もとても豊富になってきたので、複数のムスカリを植え付けて色合いを楽しんでみてもよいですね。
3.ハナニラ
開花時期3~4月
ハナニラは桜の咲くころに無数の星型の花が咲く球根の花です。ハナニラは植えっぱなしでどんどん増える球根の代表選手。一度植え付けて、根付けばその後は植えっぱなしで管理の必要はありません。花が終わってもそのままにしておけば大丈夫。年々花数が増えて、地面一斉に花が開花している光景は目を見張るものがあります。
4.スズラン
開花時期 4月~5月
一輪一輪の花は、とても小さな鈴のような形で可憐な雰囲気のスズラン。スズランには日本に自生するニホンスズランと、園芸品種として広まっているドイツスズランに分けられます。
とてもかわいらしい花ですが、スズランは毒性がある草花です。特に花と根に毒が多く含まれます。お子さんやペットなどが入る庭は植え付け場所は気を付けたほうがよいでしょう。
スズラン(鈴蘭・すずらん)
- スズラン(鈴蘭・すずらん)は春に開花する多年草です。漢字で書くと「鈴蘭」ですが蘭の属性ではありません。自生するものでは、中部地方より北側の涼しい高原などに生えています。葉は緑色で幅5cm前後のものが2,3枚生えてきます。葉の間から真直ぐに花茎が伸びてきます。葉の長さは10cmほどですが、花茎はそれよりも長く生長します。そして、花茎から10個ほどの花を咲かせます。スズラン(鈴蘭・すずらん)というその名前の通り鈴のようなフォルムの花を下向きに咲かせます。スズラン(鈴蘭・すずらん)の花は真っ白で直径は1cmに見たない程小ぶりです。可憐で素朴なその姿が多くの人に愛されています。
5.原種チューリップ
開花時期4月
チューリップの球根は植えた年はよく咲きますが、それ以降は球根のサイズが最初の半分くらいのサイズになり、充実した花を咲かすことのできる球根にまでならないことが多いので、毎年球根を購入するのが一般的です。そんな中で原種のチューリップは数年間は植えっぱなしでも数年間は毎年開花します。小さなチューリップが地面一面に咲く様子はとてもかわいらしく、人気のある球根の花です。
普通のチューリップに比べて小ぶりでかわいらしいサイズですが、品種によって茎が伸びないもの、茎が伸びるものなど花姿が違うので、好みの色や咲き方をお庭に植えてみてはいかがでしょうか。
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6.ラナンキュラス・ラックス
開花時期3~5月
ラックスシリーズは、花びらがキラキラと光っているのが特徴のラナンキュラスです。咲き方がスプレー咲きなので、一輪でたくさんの花を楽しめます。
通常のラナンキュラスの球根は、花が咲いた後に堀りあげるのが一般的ですが、ラックス系のラナンキュラスは、植えっぱなしでも咲くので花壇におすすめ。背丈も高いので庭や花壇で目を引く存在です。
7.シラー(ヒアシンソイデス)
開花時期4月~5月
シラー(ヒアシンソイデス)は、秋に植えて翌年4月~5月ごろに開花する球根花です。花の色は青紫、白、ピンクの3色があります。花の形はつり鐘状(ベル型)で目立つ花ではないですが、ひっそりと咲く花姿がガーデナーには人気の球根花です。
8.スノードロップ、スノーフレーク
スノーフレーク
スノードロップやスノーフレークは、可憐な花姿は春を告げるシンボルとして人気の高い球根の花です。
スノーフレークは草丈は30~40cmと背が高めで3月~4月に開花、スノードロップは地面付近で開花し、開花時期は2月~3月と早春です。
9.アリウム
アリウム・シクラム
アリウムはたくさんの種類があって、大輪から小輪まで様々です。その中でも小輪系のアリウムは、数年間は植えっぱなしで管理できます。
アリウム・シクラム
- アリウム・シクラムは、初夏にフォルムの美しい複色の花が開花する球根の花です。以前はユリ科アリウム属として分類されていましたが、現在ではネクタロスコルダム属に分類が変わったため、正式名はネクタロスコルダム・シクラムとなっています。ただし、流通名は以前からの「アリウム・シクラム」という名で流通しています。 アリウム・シクラムの花の色は、深みのある赤とクリーム色の複色です。1本の茎にたくさんの花が付き花火のような見た目、花のひとつひとつは俯きがちに開花します。地植えにすると1m前後の花丈になるため、庭や花壇に植えると素敵なアクセント的な存在になります。花は切り花としても流通しています。
10.原種系アネモネ
一般的なアネモネより小輪で、原種ならではの楚々とした雰囲気の原種系アネモネ、「アネモネ・フルゲンス」や「アネモネ:パブニナ」。微妙な色合いのニュアンスカラーのものが多いのが魅力です。
一度植え付けさえすれば、あとは自然が育ててくれる、ガーデニング初心者さんにはおすすめの植えっぱなし球根。来年の春の開花を夢見て、庭や花壇に取り入れてみませんか?
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